エンゲージメントは原動力、ルネサンスが目指す「生きがい創造企業」とは Wevoxを活用して組織の課題を把握、エンゲージメント向上への取り組みを強化エンゲージメントは原動力、ルネサンスが目指す「生きがい創造企業」とは Wevoxを活用して組織の課題を把握、エンゲージメント向上への取り組みを強化

提供:アトラエ

「生きがい創造企業」を標榜し全国にフィットネスクラブを展開するなど幅広く健康関連ビジネスを展開するルネサンスは、2019年10月からアトラエが提供するエンゲージメントサーベイ「Wevox(ウィボックス)」を導入し、従業員のエンゲージメント向上への取り組みを強化している。顧客に健康で快適なライフスタイルを提案するとともに、健康経営優良法人に認定されている同社にとって「エンゲージメント」はどのような意味を持ち、その向上にはどんな狙いがあるのか。同社の代表取締役の岡本利治氏と人事部次長の豊田実子氏に話を聞いた。

「Wevox」を導入し、エンゲージメントを可視化

 ヨーロッパの文芸復興運動である「ルネサンス」を人間性の回復に置き替えて社名と施設名にした同社は、1979年の創業時から一貫して“健康”を提供することにこだわってきた。2022年度には長期ビジョンに「人生100年時代を豊かにする健康のソリューションカンパニー」を掲げ、すべてのステークホルダーの「生きがい創造」への貢献を目指している。

 その活動の起点となるのが「エンゲージメント」だ。同社の代表取締役の岡本利治氏は「従業員が健康でやりがいを持ってイキイキと働いていなければお客様に感動を届けることはできません。以前から“従業員感動満足”という独自の概念を導入し、従業員の満足度の向上を図ってきました」と語る。

岡本利治氏

株式会社ルネサンス
代表取締役 社長執行役員 最高健康責任者(CHO)
岡本利治

 岡本氏自身は社長であるとともに最高健康責任者(CHO)を兼務し、自ら社内の健康経営推進委員会の委員長を務め、経済産業省の健康経営優良法人認定制度「健康経営優良法人」に6年連続で認定されている。そして2019年からはアトラエの「Wevox」を導入し、エンゲージメントの可視化にも取り組み始めた。

 同社の人事部次長の豊田実子氏は「それまでは従業員満足度調査を行っていたのですが、年に1回の実施で結果が出るのが3カ月後と時間がかかり、改善に活かすことができていませんでした。そこで自分たちのPDCAサイクルに合わせて利用できるWevoxを採用することにしました」と語る。

豊田実子氏

株式会社ルネサンス
人事部
次長 兼 人材開発チーム 課長 兼 D&I推進チーム
豊田実子

 豊田氏が挙げたWevoxの長所は、(1)画面が見やすく簡単に回答できること、(2)科学的根拠に根付いたものであること、(3)教育用素材がそろっていること、(4)個人やチーム、事業部など様々な切り口から集計でき分析が可能なことだ。

 「隙間時間にスマホで回答できるので従業員の負担が少なく、教育素材が加工しやすいので人事部の担当者の負荷も減らせます。しかもすぐに結果が分かり、過去のデータとの比較もスムーズです。Wevoxはまさに私たちが求めているものでした」と豊田氏は語る。

現場の協力を得て「点から線へ」と展開できた

 同社では現在、3カ月ごとに全従業員を対象にエンゲージメントサーベイを実施している。その取り組みで特徴的なのが、サーベイの回答率とマネージャーのログイン率の高さだ。回答率は95%前後で推移しており、マネージャーのログイン率は80%後半から90%台で、何度もログインして結果を見直すマネージャーも多い。

 豊田氏は「回答してもらえないと課題が見えてきません。徹底して回答率にはこだわってきました」と話す。回答率アップを実施目標に掲げ、オンラインで開催されるエリア会議の場に参加し、なぜWevoxを実施するのかを繰り返し話してその感想を求めた。繰り返すことで温度感を共有したという。

 また、アトラエの資料を加工するなどして社内ポータルに「Wevox活用ナビ」を立ち上げた。それは、Wevoxの概要説明や結果の見方を解説した「Check編」、Wevoxのスコアを活用した対話や振り返りの方法を解説した「Review編」、改善活動の事例を共有し、自己理解、相互理解を支援する「Action編」などで構成されている。

 経営トップのコミットメントも効果的に働いている。毎回実施後の全従業員向けトップメッセージでは、必ずWevoxを話題に入れる。「この取り組みの重要性を繰り返し伝え、サーベイの結果に対してもコメントしています。また結果を受けてマネージャーたちと進めている施策についても話をします」(岡本氏)。

 こうした地道な取り組みを受けて、社内にはエバンジェリスト(伝道師)的な存在も生まれている。「部長の一人がエンゲージメント向上の取り組みは人事部だけがやるものではなく、各組織のリーダーが自分ごと化して取り組むことであると受け止め、一緒に頑張ってくれました。部下の人たちにも重要性を語ってくれたおかげで、その部の回答率はほぼ100%です。また、回答率を100%にすることは、全員が回答することで現状を正しく認識でき、そこからがスタートという思想があるからです」と豊田氏。Wevoxの支持が点から線に変わってきたことで、高い回答率とログイン率が実現されている。

Wevox活用ナビ
ステップ1【Check編】
ステップ2【Review編】ステップ3【Action編】

サーベイをきっかけに“なぜ”を考える癖がついた

 エンゲージメントを可視化したことによる効果も表れている。岡本氏は「従業員がどういうところを気にかけているのかが見えてきました。やはり多いのは人間関係で、効果的な解決策は対話の機会を持つことです。どう対応するかは現場に任せていますが、PDCAを早く回すように働きかけています」と語る。

 豊田氏も「事例は共有していますが、事例は事例でしかありません。真似をすればうまくいくわけではなく、数字を含めて“なぜ”そのようなことが起きているのかをを問いかけることが大事です。管理職やリーダーがWevoxをきっかけにメンバーと対話しながら“なぜ”を考える癖がついてきたことは嬉しいことです」と話す。

 同社のスポーツクラブは大きなところでは多くの従業員がいる。現場を任されている管理職が全員と対話をすることは難しく、忙しくなると一方的に指示を出すだけで終わってしまいがちだ。しかし、Wevoxが導入されたことで積極的に聞く姿勢、相手に寄り添う気持ちが大事であるという気づきが浸透してきたという。

 一方で3カ月ごとにサーベイを行うことは経営者側にもプレッシャーを与えている。「フリーコメントには従業員からの要望が寄せられます。何も対応しなければ信頼を失うことになりかねません。すべてにすぐ対応できるわけではありませんが、短期、長期に分けて改善策を検討しています」(岡本氏)。

豊田実子氏

「管理職やリーダーがWevoxをきっかけにメンバーと対話しながら“なぜ”を考える癖がついてきたことは嬉しいことです」(豊田氏)

 同社は新型コロナウイルス感染症によって休業を余儀なくされるなど大きな打撃を受けた。業績が大きく落ち込み、現場に負担をかけることも多かった。立て直しを進める中で、経営層や管理職と現場のメンバーとの間でしっかりとした信頼関係が築けることは大きな意味を持っている。Wevoxはそのためのきっかけにもなっている。

エンゲージメント向上にはトップの継続的な関与が必要

 今後の展開について岡本氏は「従業員はお客様の健康に貢献するという理念にやりがいを感じて入社してきています。それと日々の行動を紐付けることが重要です。そのためには人的資本を重視し、施設や設備と同じように投資をする必要があると改めて感じています」と語る。

 「まだ道半ば」と岡本氏は謙遜するが、現場は確実に変わってきているようだ。トップメッセージに毎回数百を超えるフィードバックコメントが寄せられているのは、従業員の意識の中で心理的安全性が担保されている証しだ。全社レベルで対話しやすい風土が醸成されつつある。

 豊田氏は「今後はデータを分析し、数字の背景にあるものを探り、強い組織づくりに役立てていきます。新しいことをやろうとすれば摩擦が生じるのは当然ですが、信頼があれば乗り越えられます。Wevoxによる対話はその土台になります。お互いの価値観を尊重し、対話を通じ、私たちがありたい姿を共有し合えることができれと思います。またそのようなことがイノベーションにつながり、企業価値向上のきっかけのためにもこうしたツールは有効だと思います」と話す。

岡本利治氏

「エンゲージメント向上への取り組みを全社に浸透させるには、トップが自ら関心を持ち、取り組みに関与し続けることが大事です」(岡本氏)

 最後に岡本氏は「エンゲージメント向上への取り組みを全社に浸透させるには、トップが自ら関心を持ち、取り組みに関与し続けることが大事です。エンゲージメントが低下すれば業績も悪化します。経営者としてそこに危機感を持つべきだと考えています」と語る。同社にとってエンゲージメントは厳しい状況をも乗り越える原動力であり、また企業の持続的な成長を促す人的資本経営を実現するための基盤づくりとして、Wevoxがそれを支えているのである。 

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