かねてからカジュアル化が進んでいたビジネススタイルだが、さらに緊急事態宣言によってテレワークが普及したことで、快適な仕事服を求める声は高まる一方。そんな中、麻布テーラーで人気を伸ばしているスーツがある。

　ひとつは「ジャージースーツ」。伸縮性に優れたソフトなウールジャージー素材で仕立てられたスーツは、通常のスーツとはひと味違う快適な着心地が味わえる。ただ、あくまで仕事着ゆえ、ビジネスシーンに必要な品のよさは欠かせない。その点に関しても、麻布テーラーはテーラードの手法を駆使することでクリア。胸や肩を立体的に形成することでウールのスーツに劣らない品格を実現している。

　一方の「アクティブスーツ」はそんなジャージースーツの対抗馬と目される快適スーツだ。こちらは麻布テーラー独自のスポーツコンフォート仕立てによるスーツで、極薄の接着芯の使用や背や袖の裏地の省略など、さまざまな工夫によって、軽やかな着心地を実現している。

　この２つのスーツの強みは着心地以外にもある。ビジネススタイルはもちろん、ジャケットとパンツを別々に使うことで、ビジネスカジュアルや休日にも着回せる。取引先の商談ならネクタイを締めてかっちりきめて、カフェやシェアオフィスでのリモートワークにはリラックスしたジャケカジで、といった多彩な着こなしが可能だ。

　スーツとは思えないコンフォートな着心地に加え、着回しも自由自在。そう、これからのビジネスシーンで真価を発揮するのは、既存の常識に囚われない“ダイバーシティ”なスーツなのだ。

　服飾文化の根付いた英国やイタリア、アメリカなどの国々では、親が一人前になったわが子をなじみのテーラーに連れて行き、スーツを贈るという習慣がある。それは体に合った本物のスーツの価値を教えるとともに、オーダーメイドという特別な体験をさせることで大人になったことを自覚させる、という意味合いもあるだろう。

　麻布テーラーにも、毎年、秋から年末にかけて、親子連れの姿が増える。年明けの成人式用のスーツを仕立てるためだ。オーダーの内容をあれこれ話し合う親子もいれば、わが子の選択を黙って見つめる親もいる。

　特に印象的なのはスタッフによる採寸の場面だ。初めての体験にいくぶん緊張した面持ちの青年。大きくなったわが子の背中を見て、自然に浮かぶ親の満ち足りた笑顔。初めてのオーダースーツは、親子にとって特別な体験となる。

　では、なぜ麻布テーラーのオーダースーツが成人式に選ばれるのか？　丁寧な採寸が生み出すジャストフィットをはじめ、自分で選択する生地やディテール、日本の工場で仕立てられるたしかな品質。なおかつ確立されたシステムと経験豊富なスタッフが、オーダーに不慣れな青年を力強くサポートする。そして想いが詰まったスーツの完成を待つわくわくした気持ちもオーダーの醍醐味だ。

　そう、麻布テーラーこそが、一生の思い出となるスーツを仕立てるのにふさわしい舞台なのだ。

　麻布テーラーはスーツと同様にオーダーコートを展開している。日本人の体形にフィットするパターンを用い、生地からディテールまでを自分好みにアレンジできる。さらにスタッフの的確なアドバイスによって、平日のビジネススタイルから休日のカジュアルまで、幅広いシーンにマッチする一着を仕立てることができる。今シーズンはメンズの基本というべき5型に、新たにダウンコートとフィールドコートがラインアップに加わった。オーダーするなら、９月23日（金・祝）～11月９日（水）に開催されるオーダーコートフェアがおすすめだ。