グローバルビジネスに挑戦する 日本企業のSAP活用を支援グローバルビジネスに挑戦する 日本企業のSAP活用を支援

提供:キャップジェミニ

 世界の約50カ国で拠点を展開する欧州最大規模のコンサルティングファームであるキャップジェミニは、同じく欧州発のSAP社とは密接な関係を構築してきた。キャップジェミニの日本法人でもこうした伝統を引き継ぎ、日本発でグローバルにビジネスを展開する企業のSAP導入支援を強化している。同社の強みがどこにあり、どのような支援ができるのか。SAPジャパンの常務執行役員でチーフ・トランスフォーメーション・オフィサー兼デジタルエコシステム事業担当の大我猛氏とキャップジェミニでSAPビジネスの責任者を務める執行役員副社長の村山忠昭氏が語り合った。

グローバルに進出する
日本企業を支援したい

――村山氏のSAPとの関わりについて教えてください。

村山忠昭氏(以下、村山) SAPとの関わりは今年でちょうど30年になります。1992年に新卒で外資系消費財メーカーに入社して経理を担当し、日本でのSAP導入に携わったのがきっかけです。ERPという新しいジャンルができたばかりで、グローバル共通の基幹システムを構築できるSAPは素敵なシステムだと直感し、SAPビジネスがやりたくてコンサルティング企業に転職しました。

 そこで数年SAPビジネスを経験して、再び外資系のユーザー企業で日本側のSAP担当をした後、2000年に起業しました。外資系での経験を逆手にとって日本発で海外展開する企業をSAPソリューションで支援したいという思いでした。

大我猛氏(以下、大我) 日本企業にとってグローバリゼーションは今でも大きな課題です。どうしても現地任せになることが多く、本社側では対応が困難です。現地の数字が見えづらくなると、ガバナンスが効かなくなってしまいます。海外展開をしっかり支援したいというスタンスには非常に共感します。

村山 自力で事業を展開して、欧州やアジアに7つの拠点を持つ百人規模の企業に成長しました。ところがこの2年は新型コロナウイルスの影響で渡航が禁止されて、事業展開を足踏みせざるを得ない状況に陥っていました。

 自社で別に中小企業向けのERPサービスを開発していたこともあって、SAPビジネスを分離して欧州・インドにサポート範囲を拡大するためのパートナーを探していたときに、当社の代表から声をかけてもらい、協業ではなく事業譲渡の形でキャップジェミニに入ることを決断しました。

 当社はキャップジェミニの日本法人として「East to West」を掲げていて、グローバルのSAPコンサルタントのリソースも活用できます。百人規模の企業ではできなかったスケールの大きなSAPビジネスをグローバルで展開できることが魅力でした。

大我 日本企業の海外展開を支援してきた村山さんのチームがキャップジェミニに合流したことで、大きなシナジー効果が期待できます。今SAPコンサルティングは引く手あまたで人的リソースが追いつかない状態ですが、グローバルにリソースを持つキャップジェミニであればその問題をクリアできるでしょう。

村山忠昭 氏
キャップジェミニ株式会社
執行役員副社長
村山忠昭

キャップジェミニと一緒に
日本企業の課題を解決したい

――SAPとキャップジェミニはどんな関係にあるのでしょうか。

大我 発祥が同じ欧州ということで、大変近い関係にあり、長年パートナーシップを深めてきました。その一例が自動車業界での協業です。SAPでは業種に特化してDXを支援するために、25の業種でインダストリークラウドを推進していますが、キャップジェミニとSAPは自動車業界での協業を進めています。その一環として、キャップジェミニは自動車業界向けのインダストリークラウドのテンプレートを手がけています。

 またキャップジェミニは数多くのSAP認定コンサルタントを育成されており、その数はグローバルで約1万1千人。アジアでも世界においてもトップクラスの数です。

村山 欧州本社が自動車業界向けのインダストリークラウドのテンプレートを手がけていることは日本法人にとっても大きな意味があります。日本の自動車関連企業に適合する形にしてご提供していきたいと考えています。

 当社に合流して実感しているのは、リージョンごとに強力なSAPのチームがあることです。グローバルに展開していきたいというお客様のニーズをすぐに相談できる環境が整っています。今はなかなか海外に出張できませんが、当社グループであれば日本にいながらグローバルのリソースを活用できるので問題はありません。

――SAPから見てキャップジェミニの強みはどんなところにあるとお考えですか。

大我 グローバルでの豊富な人的リソースに加えて、日本法人には日本企業のコンテキストを理解している数多くのSAPコンサルタントによる支援は大きな強みですね。日本企業の課題が分かった上でお客様と会話し、バイリンガルとして海外のコンサルタントともコミュニケーションを図れる点を頼りにしています。

 今の日本企業はグローバリゼーション、イノベーション、そしてサステナビリティーという3つの課題が解決されないまま積み重なっています。キャップジェミニはこれらの課題を一緒に解決できるパートナーだと考えています。

 さらに最近の欧米企業では倫理的企業経営が求められるようになっています。同じ欧州発の企業として、こうした価値観を共有できることも期待しています。

大我猛 氏
SAPジャパン株式会社
常務執行役員
大我猛

SAPを活用した変革を
グローバルで加速していく

――今後の展開についてお聞かせください。

大我 今当社が進めているのは「RISE with SAP」です。「サービスとしてのデジタルトランスフォーメーション」ともいわれますが、ERPを利用したビジネス変革に必要なあらゆる要素をサービスとして統合していきます。

 例えば、クラウド型の調達・購買システムである「SAP Ariba」ではプロセスがクラウド化されているだけではなく、仕入れ先とシステム上でつながり、世界中のサプライヤーと取引できるようになっています。

 新型コロナウイルス禍で働き方が変わり、ITプロジェクトの進め方も変わりました。リモートでコンサルティングができることで、物理的な制約がなくなりグローバル展開が加速するはずです。

村山 海外プロジェクトがほぼオンラインで完結できるようになって、世界中のリソースを使えるという当社グループの強みがますます発揮しやすくなっています。距離の壁がなくなったことは大きなメリットです。

対談風景

――日本企業をどのように支援していくのでしょうか。

村山 「East to West」をキャッチコピーに掲げているように、日本企業の海外進出を支援していきます。それに加えてサステナビリティーへのトランスフォーメーションも支援します。サステナビリティーの追求によってビジネスモデルも変わります。その変革をSAP社のソリューションを最大限活用してグローバルで同時に加速していきます。

大我 クラウドへのシフトに伴って、SAPの導入プロジェクトのサイクルが短くなっています。オンプレミスでは好きなようにカスタマイズができましたが、今では“Fit to Standard”が当たり前になり、その上でBPR(Business Process Re-engineering)を行ってグローバルオペレーションモデルを構築するようになっています。

 キャップジェミニが日本企業の海外進出を支援し、サステナビリティーへのトランスファーを実現していくということは、まさに私たちの目指す世界と同じです。役割は違いますが、SAP社のソリューションを正しく使ってもらえるように一緒に取り組んでいきたいですね。

キャップジェミニ株式会社

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