番組概要

「ロングテール戦略でファンを増やす！100年企業」

紹介企業：富澤商店

パンや菓子を作る材料などを販売している富澤商店は、1919年に創業した老舗企業だ。ここ十数年で店舗数を急激に増やし、急成長を遂げている。それを支えているのが、ロングテール戦略だ。ロングテール戦略とは、売れ筋のヒット商品だけではなく、ほとんど売れないニッチな商品も取りそろえ、品ぞろえを豊富にすること。数十種類の小麦粉から、月に1個ほどしか売れない氷餅まで、店にはおよそ3000点の商品が並ぶ。こうした多種多様な商品をかつては目視で確認していたため、欠品による売り上げの機会ロスも起きていたが、現在はデータ管理や巨大倉庫を持つことなどで欠品をなくし、客からの信頼を獲得している。さらにSNSを活用し、自社製品を使ったレシピなどを発信。それをきっかけに客同士のつながりも生まれている。4代目の富澤淳社長は「料理をするのが好きなお客様同士がつながって、弊社を中心にそういったコミュニティーを作っていけると非常に活性化されるし、皆さんにも喜んでもらえる」と語る。

「倒産寸前から人気ブランドへ！やる気を起こさせる人事戦略」

紹介企業：OWNDAYS

メガネ、サングラスの製造・販売をしているOWNDAYS（オンデーズ）は、豊富なオリジナル商品と手頃な価格を武器に、国内と国外ともに200店舗以上を展開している。しかし、2000年代は多額の負債を抱え、毎月赤字を垂れ流す倒産寸前の会社だった。そんな中、08年に会社を買収し社長に就任したのが、現社長の田中修治さんだ。当時30歳だった田中社長は、まず人事制度改革に手をつける。「もう何が何でもお店の売り上げを上げるしかない。だから私の言うことを聞いた人を優遇した。『君、今日から部長とか、店長とか』」。こうした“えこひいき人事”に続いて田中社長が仕掛けたのが、管理職を社員の投票で選ぶ、えこひいきとは真逆の管理職選挙だ。こうした改革が功を奏し、優秀なリーダーが次々に誕生。田中社長就任後の売り上げは右肩上がりになった。「結局、会社なんていうのはいかに優秀な人を集めて、その人たちの能力を120％生かすことができるかの戦い。商品を作るのも、お店を作るのもサービスするのも、全部人間。それを作り出す人間たちの勝負をしていると思えばわかりやすい」と田中社長は考える。