J-REIT Infrastructure Fund Forum

安定性と利回りの高さが強みのJリートが個人投資家の長期的な資産形成の味方に 安定性と利回りの高さが強みのJリートが個人投資家の長期的な資産形成の味方に
実物不動産への投資ほど手間がかからず、銘柄によっては一口数万円から投資できるJリートは、個人投資家の資産形成に最適な金融商品だ。投資対象が不動産であることへの安心感も手伝い、国内外の個人投資家や金融機関など、幅広いプレーヤーが投資している。コロナ禍においても、物流リートや住宅リートの底堅い需要に支えられ、東証リート指数は3698ポイント(2020年9月末時点、配当込み)と、依然としてTOPIXを上回っている。平均利回りも4%前後で推移しており、他の金融商品と比較した際の相対的な安定性は損なわれていない。9月30日に開催された「日経JリートインフラファンドWEBセミナー(主催:日本経済新聞社イベント・企画ユニット)」には、Jリートの2法人と、インフラファンドの1法人が登壇。投資の基本戦略や、コロナ禍の影響への対策、今後の見通しなどを投資家に説明した。本セミナーは新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、一般の来場を中止し、セミナーの模様をインターネットで中継した。
基調講演
ファイナンシャル・プランナー(日本FP協会認定 CFP®認定者)
各銘柄の「分配金の強さ」を見極めながら、
リタイア後を見据えた資産形成にJリートの活用を
ファイナンシャル・プランナー(日本FP協会認定 CFP®認定者)北野 琴奈 氏

ファイナンシャル・プランナー (日本FP協会認定 CFP®認定者)北野 琴奈

リタイア後を見据えた資産形成を考えるには、自分で用意すべき金額の目安をつかむことが大切です。まずは、月の生活費がいくらかかるかを把握しましょう。ある調査によれば、リタイア後の夫婦の生活費は、最低限の生活を営むためには月に22万円、趣味や娯楽を楽しむゆとりある生活を送るには月に36万円必要です。こうした調査などにも目を通しながら、リタイア後の生活設計や、もらえる年金の額などを総合して考えると、用意すべき金額の目安がみえてきます。医療費や介護費は、生活費とは別に考えておきたいところです。
 資産形成手段として、積み立てのほかに運用を考えてみるのもよいでしょう。個人投資家の堅実な資産運用のためには、大体1~3%くらいの利回りの金融商品を中長期的に運用するのがおすすめです。株や実物不動産などと並ぶ資産ポートフォリオの一つとしてJリートを活用することもできます。Jリートの仕組みをごく簡単に説明すると、住宅やオフィス、物流施設、商業施設などの不動産を所有する投資法人が、テナントから得る賃料などをもとに、投資主に分配金を配当する金融商品です。2020年9月16日現在、東証Jリート市場に上場している投資法人は62銘柄。平均利回りは4.1%です。
 リートは、利益の90%超を投資主に分配すると法人税がかからない制度があることから、ほかの金融商品と比較しても利回りの高い金融商品です。また、用途により違いはありますが、企業業績と比較して賃料は、景気により大きく左右されにくい部分があるので、比較的収益の見通しもつきやすいと言えます。日銀による買い支えがあることの安心感なども評価され、ここ数年間、価格は上昇してきました。世界的な低金利が続く中、相対的に高い利回りを堅持するJリートは、外国人投資家にも人気の金融商品となっています。
 コロナ禍や米中経済摩擦など、今後、Jリートの価格に影響をもたらしうる要因は様々あります。ただ、リスクにさらされても分配金の強さがあれば、いずれ価格は回復するでしょう。これは、ファイナンシャル・プランナーとして、またJリートに投資する個人投資家として、20年近くJリートの価格推移をみてきた経験から得た実感です。価格の波は必ずあるからこそ、一時的な変動に耐えられる銘柄かどうかを吟味することが大切です。投資する銘柄を選ぶときには、これまでの分配金の推移や、推移の理由(賃料や稼働率の変動など)、価格の安定性を支える仕組み(現在の賃料水準、管理ノウハウ、スポンサー等)などをチェックしましょう。各投資法人や不動産証券化協会のホームページなどを活用して情報を収集し、投資判断に役立ててください。

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CREロジスティクスファンド投資法人
最先端の物流施設「ロジスクエア」への重点投資で
長期安定的かつ収益性の高いポートフォリオ構築
CREリートアドバイザーズ 代表取締役社長 伊藤 毅 氏

CREリートアドバイザーズ
代表取締役社長
伊藤 毅

本投資法人は、2018年2月に上場した物流特化型リートです。戦略の軸は最先端の物流施設への重点投資を通じ、長期的かつ安定的なキャッシュフローを実現することです。
 現在所有している16物件(2020年9月末時点)は全て、国内物流不動産事業で50年以上の実績を有するスポンサー(株式会社シーアールイー)が開発した物流施設です。「ロジスクエア」のブランド名を冠するこれらの施設は、コンビニ・ドラッグストアの市場規模拡大によって高まった小ロット・多頻度の配送を効率的に行う機能はもちろん、庫内での梱包や包装、個人宅への効率的な集配送など、近年需要を伸ばし続けるECにも対応できる機能も備えています。ロジスクエアは今日、物流施設に求められるあらゆる機能を備えた最新鋭の物流施設といえるでしょう。
 2020年9月末現在、施設の稼働率は100%。全体の95%超が首都圏に立地しており、平均築年数は4年と、きわめて質の高いポートフォリオを構築できています。インターチェンジまでの距離の平均は3.2キロと、物流適地に所在する施設であることは当然として、労働力確保の観点から、施設で働く方の交通利便性も考慮。全体の96.3%が公共交通機関から徒歩10分圏内に所在しています。加えて、全物件で中途解約リスクのない定期借家契約を締結し、賃料も固定賃料制を採用するなど、安定的なキャッシュフローを実現する仕組みづくりにも注力しています。
 時代のニーズに合致する最新鋭の物流施設に投資する戦略が奏功し、上場来、投資家のみなさまにお支払いする一口当たり分配金は順調に推移してきました。2020年12月期の一口当たり分配金は3,297円、2021年6月期は3,205円を予想しています。これを9月24日の終値で計算すると、年間の分配金利回りは4.2%となります。
 今後も豊富なスポンサーパイプラインを活用し、資産価値の高い物流施設を最適なタイミングで取得し、外部成長の機会を確実にとらえていきます。引き続き、社会に必要とされるモノを運ぶ物流施設の所有者としての社会的な責任を果たしながら、分配金の成長を通じて投資主価値の向上を進めるべく全力を注ぎます。

CREロジスティクスファンド投資法人の特徴・優位性についてCREロジスティクスファンド投資法人の特徴・優位性について
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タカラレーベン・インフラ投資法人
太陽光発電設備への投資を通じ
投資主価値の最大化とESG課題解決を推進
タカラアセットマネジメント 代表取締役社長 髙橋 衛 氏

タカラアセットマネジメント
代表取締役社長
髙橋 衛

太陽光発電設備などのインフラを投資対象とするインフラファンド市場は、2015年に創設されました。ファンドの基本的な仕組みは投資主から集めた資金などを基にインフラ施設を購入し、そこから生じる収益などを投資主に分配するというもので、リートの仕組みとよく似ています。
 不動産開発や販売の豊富な実績を有するタカラレーベンをスポンサーとする本投資法人は、2016年6月、国内初のインフラファンドとして上場しました。自然エネルギーの活用を通じた価値の創造を基本理念に掲げ、太陽光発電設備などへの投資を通じた安定的なキャッシュフローの実現や、地域社会の雇用創出、地球温暖化対策への貢献などに取り組んでいます。
 現在、都市部などの電力需要の高いエリアを中心に、北は青森県から南は鹿児島県まで、全国各地で32の発電所を所有しています。取得価格ベースの資産規模は452億円、合計パネル出力量は106.6メガワットです。
 賃料形態については、実際の発電量に関わらず受領できる最低保証賃料と、実際の売電金額が最低保証賃料を上回った場合、差額の50%を受領できる実績連動賃料を両立させ、アップサイドを狙える収益性と安定性を担保しています。また本投資法人は、純利益に基づく利益分配を特に重視しています。2020年9月18日の終値を基に計算すると、本投資法人の分配金利回りは5.88%。うち利益分配金利回りは、インフラファンドの中で最大の5.29%を確保しております。
 2019年度には、ESG(環境・社会・企業統治)パフォーマンスを測る国際的なベンチマークである「GRESBインフラストラクチャー」に初参加しました。その結果、アジアで一位、世界二位の評価を受け、日本のインフラファンドとして初めてアジア地域のセクターリーダーに選出されました。今後も持続可能な社会の実現が投資主価値向上に資するものと考え、ESGに対して積極的に取り組み、投資商品としての魅力を高める資産規模の拡大を図っていくとともに、利益分配金による配当を推し進める運用を行ってまいります。

タカラレーベン・インフラ投資法人の利回り優位性についてタカラレーベン・インフラ投資法人の利回り優位性について
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大江戸温泉リート投資法人
国内近隣客をメインターゲットとする温泉施設運営で
With/Afterコロナ後の
国内旅行ニーズ取り込みに意欲
大江戸温泉アセットマネジメント 財務部長 本多 智裕 氏

大江戸温泉アセットマネジメント
財務部長
本多 智裕

本投資法人の重点投資対象は温泉・温浴関連施設です。2020年9月末時点、スポンサーの大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツが運営する、14の温泉・温浴関連施設を所有しています。
 所有施設では、食材廃棄ロスが少なく部屋係が不要となるバイキング形式導入などによる経営効率改善や館内エンターテインメントの充実など、グループ独自のオペレーションシステム「大江戸モデル」を実施。それにより高品質なサービスとお手頃価格を両立させ、幅広い層からの支持を獲得しています。
 今年4月から6月にかけては、政府の緊急事態宣言発出や自治体からの休業要請に伴い、ほとんどの施設で臨時休館を実施しました。その影響で一時的に稼働率も下落しましたが、7月の全施設再オープン後、稼働率は着実に回復軌道にのっています。
 今後、事態が本格的に収束し、社会が日常を取り戻す過程では、近隣旅行、国内旅行、海外旅行の順に旅行需要が回復していくでしょう。本投資法人の所有施設のメイン顧客は近隣旅行客ですから、回復期の旅行ニーズをいち早く取り込むことが期待できます。
 一方で、2020年5月期実績のLTV(借入金比率)が40%と保守的な水準であることなどから、財務基盤は安定しており、固定賃料中心の長期安定した賃貸借構造から、感染症拡大による影響も最小限におさえております。
 現在は、緊張の続く日々のなか、しばし日常を離れてほっと一息つける温泉旅行を多くのお客様に楽しんでいただくため、全施設で徹底した感染症対策を実施しています。外部感染症専門医をアドバイザーに迎えて対策を日々ブラッシュアップするなど、安心・安全とにぎわいを両立させる新しい温泉・温浴施設の実現に向け、グループの総力を結集して取り組んでいるところです。
 慎重さが求められる局面ではありますが、将来を見据えた成長戦略も実行していきます。マーケット状況を見極めながらスポンサーパイプラインを生かした新規物件取得を進め、ポートフォリオ拡大による収益性と財務力の強化を目指します。また、本投資法人特有の取り組みである投資主優待も引き続き、これまでと変わらず実行します。今後も、目の前の課題に全力で取り組みながら、投資主価値の最大化のために手を尽くす姿勢は変えず、前に進んでいく所存です。

大江戸温泉リート投資法人について大江戸温泉リート投資法人について
  • CREロジスティクスファンド投資法人
  • タカラレーベン・インフラ投資法人
  • 大江戸温泉リート投資法人
●本コンテンツは情報提供を目的としており、特定の金融商品の推奨や投資勧誘を意図するものではありません。購入や投資をされる場合は、ご自身の判断と責任で行ってください。
●講演資料はセミナー開催時点のものとなります。最新の情報は各投資法人のHPなどをご確認ください。