J-REIT Infrastructure Fund Forum

長期的に分配金収入を得られるJリートの魅力 低金利環境下で一層際立つ 長期的に分配金収入を得られるJリートの魅力 低金利環境下で一層際立つ
老後を見据えた資産形成のために投資を始める人が増えている。知識や経験の少ない投資初心者でもすぐに始められ、運用の手間も少ない金融商品として根強い人気を誇るのがJリートだ。最大の魅力は、低金利時代にあって、株や国債よりも高い利回りを堅持している点にある。21年11月末の平均利回りは3.61%と、東証1部上場株式の平均利回り1.87%に2倍近い差をつけた。コロナ禍では一時的に指数が急落する局面もあったものの、利回りはほかの金融商品を上回る水準を維持。安定性のある金融商品としての評価はますます高まっている。12月15日に開催された「日経Jリート・インフラファンドWEBセミナー(主催:日本経済新聞社イベント・企画ユニット)」には、リート3法人が登壇。投資方針や成長戦略などを投資家に説明した。
基調講演
ファイナンシャル・プランナー(日本FP協会認定 CFP®認定者)
分配金の強さが魅力のJリート
個人投資家の堅実な資産運用の味方に
ファイナンシャル・プランナー(日本FP協会認定 CFP®認定者)北野 琴奈 氏

ファイナンシャル・プランナー (日本FP協会認定 CFP®認定者)北野 琴奈

積み立てと運用の組合せで
資産を堅実に増やす

Jリートは分配金が魅力の金融商品です。堅実な資産運用を目指す個人投資家にとって、心強いパートナーとなってくれるでしょう。
 ひとくちに投資といっても、その方法やスタンスは一人ひとり異なります。個人投資家の場合には、決算期ごとの分配金収入を得ながら、価格が一定水準に達したら売却を検討する、中長期運用を実践する方が多いです。
 ここで、長期に渡って積立と運用を組み合わせて行った場合、どれくらいの金額を得られるか考えてみましょう。毎月3万円を積立て、その積立金を、利回り3%の金融商品に投資するとします。20年間続けた場合、積立額と分配金収入の総額は983万円に。月3万円の積立を20年間続けた場合の貯蓄額は720万円ですから、運用することで300万円弱の資産を増やせたことになります。
 中長期の堅実な資産運用を行う場合には、利回り1~3%程度の商品を選ぶのがおすすめです。ここ最近、Jリートの平均利回りは3~4%程度で推移していますから、条件に合う銘柄を探しやすいでしょう。


価格がふるわない局面でも
変わらぬ分配金の強さが魅力

Jリートは、投資家から集めた資金などで不動産を購入し、賃料や売却益から分配金を還元する金融商品です。不動産賃料は景気に左右されにくいことから収益が比較的安定して推移することなど、特徴はいくつかあります。特に見逃せないのは、分配金利回りが高水準であることです。Jリートには利益の9割超を分配する法人税が実質免除になる仕組みがあるため、利回りが高くなりやすいのです。
 ほかの金融商品と比較しても利回りは高く、東証1部上場株式の平均利回りは2%程度で推移しているのに対し、Jリートの平均利回りは3~4%程度で推移しています。ただ、2021年は株式市場が好調で株価も上昇しました。21年の(分配金収入を考慮しない)配当なしの東証リート指数とTOPIX(東証株価指数)を比較すると、TOPIXの方が高ポイントです。しかし配当込みのリート指数とTOPIXを比較すると、リート指数がTOPIXを大きく上回ります。こうしたことからも、Jリートの分配金の「強さ」が分かります。価格がふるわない局面でも、高水準の分配金利回りが維持されることがJリートの魅力なのです。
 留意すべきは、金融商品である以上、価格の上下は必ずあるということです。だからこそ、価格変動に耐える銘柄かどうかを吟味することが大切です。価格は分配金の維持、もしくは上昇によって下支えされますから、投資にあたっては過去の分配金推移や、推移の理由などをチェックしましょう。ほかに、賃料水準や借入金比率のほか、増資を行う余力の有無なども重要なポイントです。また、日銀の買い入れ対象銘柄の基準を満たしているか(AA格以上の格付け、年間売買金額200億円以上、年間売買日数200日以上)もひとつの参考となります。


コロナ禍でも住居系リートが安定感発揮
オフィス系リートも一部で回復基調に乗る

投資銘柄を選ぶ際の基準となるのは、利回りや将来性、投資不動産の用途などです。投資方針に沿って、何を重視するかを検討しましょう。
 新型コロナウイルス禍(以下、コロナ禍)では、オフィスビルや住居など、物件用途ごとに値動きが変動する傾向が顕著にみられました。
 例えば住居系リートはコロナ禍前後を通じて堅調に推移していて、都心単身者向け物件では若干の需要鈍化傾向が続くものの、ファミリー向け物件は概ね好調です。成長著しいのが物流系リートで、EC市場の成長もあいまって投資家からの需要も旺盛です。反面、新規物件取得が難しくなってきている局面でもあり、各投資法人が今後、規模拡大と新規物件取得についてどのような戦略を講じるかをみていきたいところです。商業施設系リートに関しては、都市型商業施設では苦戦するケースも多いようですが、スーパーマーケットなどの生活必需品を取り扱う店舗は好調です。オフィス系リートは、コロナ禍によるリモートワーク普及のあおりを受け、特に都心部の賃料下落などが懸念材料とされてきましたが、エリアによっては賃料下落率がやや小幅になっています。中小規模オフィスの需要が多少持ち直してきたことが影響しているのでしょう。ホテル系リートは、21年後半ごろから少しずつ需要回復の傾向がみられたものの、本格的な回復まではもう少し時間がかかりそうです。
 こうした動向も踏まえながら、投資銘柄を選定してみてください。個別銘柄への投資は難しいと感じる方は、Jリートを組み入れた投資信託や、東証Jリート指数に連動するETF(上場投資信託)に投資する選択肢もあります。投資のための情報収集には、各投資法人のHPのほか、「不動産証券化協会」のHPや、「不動産投信情報ポータル」などが参考になるでしょう。

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フロンティア不動産投資法人
三井不動産の物件開発力や情報収集力活用し
安定性と収益性に優れたポートフォリオ構築
三井不動産フロンティアリートマネジメント株式会社 代表取締役社長 小野 伸太郎 氏

三井不動産フロンティアリートマネジメント株式会社
代表取締役社長
小野 伸太郎

本投資法人は、長期に渡る安定的な収益確保を目指す商業施設特化型リートです。2004年の上場当初のスポンサーは日本たばこ産業でしたが、08年3月からは三井不動産がスポンサーに。以来、三井不動産開発の優良な商業施設を中心に、年間150億円前後のペースで新規物件を取得してきました。21年12月現在の保有物件は39物件、資産規模は3,611億円です。
 保有資産の立地は首都圏が中心ですが、中部や関西など、全国各地にバランスよく分散させています。物件のタイプも大規模ショッピングセンターのほか、スーパーマーケットなどをテナントとする中規模ショッピングセンター、繁華性の高いエリアに立地する都心型商業施設、商業施設の底地と様々です。エリアや物件タイプをバランスよく保有するポートフォリオは、リスク分散と収益の安定性の両立に貢献しています。
 また、景気に左右されにくい安定した収益基盤を確立するため、多くのテナントと長期固定賃料契約を締結。もちろん、契約更改などの際には賃料増額改訂にも積極的に取り組んでいます。こうした取り組みの成果もあり、コロナ禍にあっても一口当たり分配金10,000円以上の水準を維持できました。直近34期(21年6月期)の一口当たり分配金は10,747円と、期初予想を超える金額で着地しています。
 少しずつ客足が回復した21年には、郊外の中規模・大規模商業施設の売り上げも堅調に推移。都心型商業施設の売り上げも上向いています。パフォーマンスが回復基調に乗ったことを踏まえ、7月には公募増資を行い、約150億円を調達。3物件を新たに取得しました。
 現在進んでいるEC市場拡大は、実店舗の在り方にも様々な影響を与えるでしょう。しかし、全ての実店舗がECにとって代わられるわけではありません。例えば食品・飲料・酒類や衣類服飾雑貨などのEC化率は、ほかのカテゴリーに比べて低く抑えられています。これは、口にするものや身に付けるものなどは特に、直接手に取って選びたい、質感やサイズ感を確認してから選びたいといったニーズが根強く残っているためです。
 足元では、リアルとネットなど、様々な販売チャネルを複合的に活用するオムニチャネルの動きも加速しています。三井不動産では、ららぽーと公式通販サイト「&mall」を通じ、リアル店舗の在庫を活用したネット通販を行うなど、オムニチャネルを積極的に推進。時代のニーズをいち早く捕捉しています。
 引き続き、三井不動産が蓄積してきた不動産開発力や物件運営力、情報収集力を最大限生かし、安定的な分配金成長を実現してまいります。

フロンティア不動産投資法人についてフロンティア不動産投資法人について
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三菱地所物流リート投資法人
不動産デベロッパー×アセットマネージャー
“2つの成長エンジン”で安定的な分配金成長実現
三菱地所投資顧問株式会社 取締役物流リート部長 髙梨 憲 氏

三菱地所投資顧問株式会社
取締役物流リート部長
髙梨 憲

わが国有数の不動産デベロッパーである三菱地所をスポンサーとする本投資法人は、競争力の高い物流施設に厳選投資する物流特化型リートです。
 2017年の上場当初、本投資法人の保有物件は8物件、資産規模は708億円でした。21年12月現在の保有物件は22物件、資産規模は1,704億円です。安定的な成長を支えているのは、スポンサーである三菱地所と資産運用会社である三菱地所投資顧問、双方のサポートです。物流施設開発・運営ノウハウを有する不動産デベロッパーと、物流施設投資・運用ノウハウを有するアセットマネージャーの2つの成長エンジンを搭載していることは、本投資法人ならではの強みといえます。
 外部成長戦略においても、2つのエンジンを効果的に活用。スポンサー開発物件と卓越した情報収集力と目利き力を持つ三菱地所投資顧問が外部から取得した物件とを組み合わせて取得することで、資産規模拡大を図っています。
 物件の立地は首都圏が中心ですが、仙台や大阪などの大都市圏の物件も保有しています。他にも立地に関しては、交通結節点へのアクセスが良く、消費地にも近接した物流適地であることは当然として、従業員が通勤しやすいよう、公共交通機関からのアクセスの良さなどにも気を配っています。
 また、物流施設としての汎用性を重視し、天井高5.5m以上、平方メートルあたりの床荷重1.5トン以上など、投資物件のスペックにも基準を設けています。加えて、清潔感があって居心地のよい休憩スペースの確保や、LED照明や断熱パネルの採用など、従業員の働きやすさやESG(環境・社会・企業統治)への配慮といった今日的なニーズにも対応できる機能も備えた施設を投資対象としています。
 好立地の優良物流施設に厳選投資する戦略が奏功し、上場来、99%以上の稼働率を堅持してきました。賃料増額による内部成長実績も着実に積み上げています。
 三菱地所グループの高い信用力を背景とする安定した財務運営も本投資法人の特長です。特にLTV(有利子負債比率)は32.3%(22年2月期予想)と、リートの中でもとりわけ低い水準です。LTVの急激な引き上げは予定していませんが、仮に4割まで引き上げたとしても、増資なしで230億円程度の新規物件取得余力を確保できます。LTVの低さは、本投資法人の成長ポテンシャルの高さを示す指標の一つといえるでしょう。今後、資産規模の成長に合わせてLTVを徐々に引き上げ、さらなる分配金成長を実現する方針です。
 今後も、三菱地所と三菱地所投資顧問の2つの成長エンジンを活用したハイブリッドモデルを強みに、投資主価値の最大化に努めます。

三菱地所物流リート投資法人について三菱地所物流リート投資法人について
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サンケイリアルエステート投資法人
高い収益性と成長ポテンシャルを誇る
大都市圏のオフィスビルに重点投資
株式会社サンケイビル・アセットマネジメント 代表取締役社長 太田 裕一 氏

株式会社サンケイビル・
アセットマネジメント
代表取締役社長
太田 裕一

大都市圏に立地するオフィスビルを重点投資対象とする本投資法人は、2019年の上場以来、ポートフォリオの質の高さを多くの投資主のみなさまから評価されてきました。
 スポンサーのサンケイビルは、日本有数のメディアグループであるフジ・メディア・ホールディングスに属する総合デベロッパーです。現在ではフジ・メディア・ホールディングスの観光・開発事業を担う中核会社として、オフィスビル事業のほか、ホテル・リゾート事業なども手掛けています。
 本投資法人は、物件用途別ではオフィスビルに8割、そのほかのサブアセットに2割、エリア別では東京圏・大阪市・名古屋市の大都市圏に7割、地方主要都市などに3割投資する方針を掲げています。2021年12月現在の保有物件は14物件です。うち2物件はサブアセットのホテルですが、いずれもスポンサーの100%子会社が運営する物件であり、固定賃料契約を締結していることから、コロナ禍にあっても毎月固定賃料を収受できています。
 直近第5期(21年8月期)には、一部店舗テナントで賃料減額を受け入れました。オフィスビル市況に回復の兆しが見えてきた昨今のトレンドや中長期的な展望を踏まえ、テナントリレーション継続の意義は大きいと判断したためです。一方で、ポートフォリオ全体を俯瞰(ふかん)すれば、コロナ禍でも100%に近い高稼働率を堅持できていることから、賃料改定のタイミングを利用しての内部成長機会も貪欲に追及。第5期には7%の増額を達成しました。
 また外部成長戦略として、エリアと利回りのバランスを意識しながらの新規物件取得も積極的に推進。第5期にも新たにオフィスビル4物件を取得しました。これにより資産規模は966億円となり、上場来掲げてきた短期目標である資産規模1,000億円にほぼ到達。今後、資産規模2,000~3,000億円に到達すべく、スポンサー開発物件や、スポンサーの実績に裏打ちされた強力なソーシング力を生かした外部物件の取得による外部成長戦略をさらに積極的に実行します。
 一時はオフィスビルの賃料低下や空室率上昇などが不安視される局面もありましたが、足元では賃料水準も堅調に推移しています。テレワークの普及により、むしろオフィスの重要性や役割が見直されている局面でもあり、好立地かつ高機能のオフィスビルは、今後も高い競争力を発揮すると予見できます。
 今後も「人・街・社会を幸せにする。」という理念に従い、大都市圏のオフィスビルに重点投資する戦略を通じた投資主価値の最大化に注力します。

サンケイリアルエステート投資法人についてサンケイリアルエステート投資法人について
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●本コンテンツは情報提供を目的としており、特定の金融商品の推奨や投資勧誘を意図するものではありません。購入や投資をされる場合は、ご自身の判断と責任で行ってください。
●講演資料はセミナー開催時点のものとなります。最新の情報は各投資法人のHPなどをご確認ください。