2020年12月、KDDIグループの新しい調査・応用研究拠点が東京・虎ノ門にオープンした。ニューノーマル時代における新たなライフスタイルを提案・実証する「KDDI research atelier」(リサーチアトリエ)だ。生活者一人ひとりに最適化されたライフスタイルの実現を目指し、国内外の企業、スタートアップ企業、および生活者との“共創の場”として調査・応用研究に取り組むという。開設の経緯と今後の取り組みについて、KDDI research atelier センター長を務めるKDDI総合研究所 副所長の木村 寛明氏に聞いた。
最先端テクノロジーの応用研究拠点として開設
KDDI research atelierの概要を、木村氏は次のように説明する。
「KDDI総合研究所は埼玉県ふじみ野市に先端技術研究所を構え、研究開発に取り組んでいます。ここでは、KDDI Accelerate 5.0を支える7分野のテクノロジーとオーケストレーション技術を中心とする基礎研究を行います。KDDI research atelierはその先のライフスタイルやビジネスモデルの中にどのようにテクノロジーを組み込んでいくか、目に見える形にする応用研究拠点です。KDDI総合研究所は今後、KDDI Accelerate 5.0の取り組みをKDDI research atelierでの応用研究と、ふじみ野拠点での先端研究の両輪で推進していきます」
KDDI research atelierが開設されたのは東京・虎ノ門。ここにはKDDIグループのビジネス開発拠点「KDDI DIGITAL GATE」、KDDI自身が多様な働き方を実践するデジタルトランスフォーメーション(DX)推進拠点である法人部門の虎ノ門オフィスがある。それぞれの連携による相乗効果を期待し、KDDIグループでは虎ノ門エリア3拠点を“虎ノ門トライアングル”と呼んでいる。
「KDDIの法人部門は企業がいま直面している課題解決、KDDI DIGITAL GATEは新しいビジネスの開発を担当する拠点で、KDDI research atelierはさらにその先の中長期的な視点で社会課題の解決や新しいライフスタイルの提案を行う研究拠点として位置づけています」(木村氏)
「虎ノ門トライアングル」各拠点の位置づけ