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淡路 睦

社会全体の調和の中での成長を目指そう

Mutsumi Awaji
千葉銀行
取締役常務執行役員 グループCDTO グループCHRO

一人ひとりを見る
リーダーを育てる

これまでグループCHRO(最高人事責任者)として人事全般を担当してきました。特に注力してきたのは、リーダーの育成です。今、金融業界は大きな変革期にあります。これまでのような受け身の対応だけでは成り立たなくなっています。個々の意欲を引き出し、チームとしてパフォーマンスを発揮するのはリーダーの仕事です。

私自身は14年間ちばぎん総研に出向しており、銀行に呼び戻されたときはまさに挑戦の連続でした。地方創生の仕事を経て2020年3月に法人営業部の部長になりましたが、ほとんど業務の経験はありませんでした。メンバーに仕事を教わりながら、結果に対しては私が責任をとって決して逃げないという姿勢を貫き、集合体としての力を発揮できました。

この経験を通し、一人ひとりをきちんと見れば組織のパフォーマンスはリーダーの能力を超えるということを学びました。CHROとしてリーダーには「一人ひとりを見てほしい」と言ってきました。今では人材育成の意識が高まり、メンバーの「ここを伸ばしたい」と考える所属長が増えていることを大変うれしく思っています。

デジタルとリアルの両方で
サービス向上を

今年4月からはデジタル戦略をリードするグループCDTO(最高デジタル・トランスフォーメーション責任者)も兼務しています。デジタル戦略は将来のあり方を左右する重要なテーマです。しかし、技術面だけにこだわると大切なお客さま視点が欠けてしまいます。求められているのは社会全体が調和しながらの成長です。

金融機関の役割は人と人、企業と企業などをつないでいくことです。自社だけの成長を追求しても周囲から受け入れてもらえません。地銀にとっては、地域なくして成長はありません。地域とともに成長することがもっとも大切です。

デジタルによって物理的に会いに行かなくても交流できるようになり、今まで以上につながりを持ちやすい社会になっています。その一方で対面の重要性も際立ってきます。デジタルとリアルの両方でメリハリをつけながら金融サービスの利便性を引き上げることが求められていると感じています。

テクノロジーの活用は金融機関にとって大きな挑戦です。当行グループはグループ全体でスピード感を持って取り組んでいます。“諦めないで挑戦し続ける”という私の信念のもと、失敗を恐れずに挑戦し、関わっている人たち全体の調和と発展に貢献できる金融機関を目指していきます。