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武藤 将胤

制約を乗り越える文化を日本の成長の鍵に

Masatane Muto
一般社団法人WITH ALS 代表理事
COMMUNICATION CREATOR / EYE VDJ

自分らしい挑戦のできる
社会創造めざす

私は難病ALSを2013年に発症したことがきっかけで、ALSの課題解決を起点に、誰もが自分らしく挑戦できるBORDERLESSな社会を創造することをミッションに、自身の団体WITH ALSを立ち上げました。

現在はクリエイター、DJ、経営者として、エンターテインメント、テクノロジー、介護の3領域で様々なプロジェクトを推進しています。

私自身、ALSの進行により様々な身体的制約があるため、当事者の視点、発想を活かして、視線入力や音声合成、脳波、分身ロボットなど様々なテクノロジーの研究開発プロジェクトに取り組んでいます。

日々自身の使うデバイスやアプリケーションは、研究開発の段階から携わることで、リアルなフィードバックと改良を繰り返し、当事者にとって本当に使いやすいソリューションを開発者と二人三脚で目指しています。

また、研究開発したテクノロジーを活用して、BORDERLESSなエンターテインメント企画やイベントなどのコンテンツをプロデュースすることで、多くの人に体験してもらうきっかけを創出しています。

テクノロジーを駆使し、
不可能を可能に

私は日本の素晴らしいテクノロジーの力を活用し、進化させることで、障がいや物理的な距離などあらゆる制約を抱えた人のライフスタイルを変革し、誰もが自分らしく挑戦できる社会に変えていきたいと考えています。

テクノロジーの力によって、単なる身体機能の補完に止まらず拡張までして行けると私は信じています。

例えば、私はALSの進行により肉声を失ったことで、過去に録音した自身の声を元に生成した音声合成の声で現在は会話しています。

この声も現在研究開発されているクロスリンガルという技術によって、日常的に私の声で複数言語で会話ができる未来が必ず来ます。

また、どれだけ生身の身体は動けなくなっても、分身ロボットで仕事をしたり、メタバース空間では自由自在に動き回って活動することもできるようになっているので、既に私の身体は拡張してきているのです。

これからも私は、あらゆる制約を抱える当事者のクリエイターとして、最前線で課題と向き合い、テクノロジーの力を駆使することで、従来の不可能を可能に変えるソリューションを生み出し続けていきたいと思います。

少子高齢化、人口減少をたどる日本は、このあらゆる制約を抱える人達のテクノロジーを活用した新たなライフスタイル、そして制約を乗り越えて挑戦する文化が日本の成長の鍵になってくると私は信じています。