2022年10月1日 映画「木樵」が
劇場公開スタート

2022年10月1日、CINEX(岐阜)と名演小劇場(名古屋)での先行上映がスタートしました。初日には監督やプロデューサーが登壇する舞台挨拶を実施。林業の専門家等も交えたトークショーで林業の現状や飛騨の生活に関する話題で盛り上がりました。監督からは「映画にできるのはここまで。あとは皆さんの心に留めて頂き、関心を持っていただきたい」というメッセージで締めくくられました。

舞台挨拶

今後全国で上映が予定されています。
最新の劇場公開については映画公式ホームページをご確認ください。
https://kikori-movie.com/

映画公開イベント「植林体験ツアー」で
150本の植林を実施

日本特殊陶業社員

2022年9月10日、映画公開に先立ち、日本の未来のために豊かな水と山を育む植林ツアーを、舞台となった飛騨高山で開催。映画関係者およびプロデューサーが案内人となり、支援企業である日本特殊陶業社員が植林を体験しました。

植林体験ツアーの概要

開催地

高山市清見町藤瀬

開催場所:
高山市清見町藤瀬

植栽地エリア:
およそ1600㎡

古くから薪や家具材など様々な用途で
利用されてきたコナラで植林を体験。

植栽種:コナラ

コナラ

体験をはじめる前に、植林の大切さについて
学ぶ。

まずは笠原木材から国内の林業の現状と植林の意義や方法について説明を受けました。適度な伐採を実施することで、森林の環境が保たれ地球温暖化防止につながることや、豪雨などで発生する土砂災害の発生率を下げる効果があることなど、私たちが直面している環境問題に植林が有効であることを学びました。

かさはらの家の社員

説明を受ける日本特殊陶業の方々

植林の体験

植林への理解を深めた後に、全員で150本のコナラの苗の植え付けを体験しました。

コナラの苗の植え付け (1)

コナラの苗の植え付け (2)

コナラの苗の植え付け (3)

コナラの苗の植え付け (4)

コナラの苗の植え付け (5)

コナラの苗の植え付け (6)

映画「木樵」に関わった3者のコメント

笠原木材が語る、木樵と山の関係、
そして映画撮影にかける想い。

笠原木材

いま林業は厳しい状況に置かれていて、人手不足の問題に加え安価な木材チップの需要が多く、業界が潤わないのが現状です。けれども、山は人の手を入れ続けないと荒れてしまうんです。木樵は伐採した後に植林して育て、また伐採するという山の循環を保つ一翼を担っています。最近では機械化が進んだことによって、林道をつくり機械を山に入れて木を切り出すことも多いのですが、その方法では自然を壊してしまう。だからこそ、機械ではなく人の手を入れ続ける必要がある。映画の中で、現場にワイヤーロープを引き、それに木を吊るして運び、集積場まで運び出すという自然を傷つけない伝統的な手法や、木樵が自然に真摯に向き合う姿を見ていただけたことに意義を感じています。これを機に、木樵という仕事を若い人たちが受け継ぐきっかけになってほしい。また協賛していただいた日本特殊陶業の皆さまに植林を通して、木樵の生活の一部を体験していただけたことを嬉しく思います。今回の映画や植林活動を通じて、私たちが木樵の仕事に誇りを持っていること、森と家族に囲まれて生きることに幸せを感じてることや、山の整備や維持について知ってもらうきっかけになることを願っています。

プロデューサー/植林案内人の益田が
映画に込める想い。

プロデューサー/植林案内人の益田

林業の世界は戦後の日本の変化に翻弄され、機械化・IT化を模索し続けてきました。一方で、機械では為しえない自然を護る技術や、先駆者の心を継承している木樵たちがいる。彼らの山と向き合う生き様や、地域に溶け込んだ暮らしの中で垣間見える「人間的な豊かさ」を感じる映画にしました。

宮崎監督はこの映画のために私財を投げ打って撮影費を調達しています。それでもまだ不足していた製作費や劇場公開の費用を調達するためにクラウドファンディングを実施し、お陰様で全国での劇場公開が実現しました。ご支援下さった支援者の方々、日本特殊陶業様には本当に感謝申し上げます。これから一人でも多くの方に映画をご覧いただき、日本の林業と地域との関わりや、木樵たちの山と真摯に向き合う姿に、心を寄せて頂けますと幸いです。

日本特殊陶業が支援した理由

日本特殊陶業の方々

当社グループは、グローバルに展開するものづくり企業として、持続可能な社会の構築に寄与しています。そのため、総員参加のもと経営と一体化した環境保全活動を推進。企業成長との両立を目指しております。2050年カーボンニュートラルを目指すことを前提として、2030年までのありたい姿(目標)と2040年までの目指す姿を示す「エコビジョン2030」を策定。その中でも「気候変動への対応」は、重要課題と位置付けております。また「生物多様性の保全」についても「日本特殊陶業グループ 生物多様性に関する指針」を制定して、CO₂削減、環境保全に努めています。映画『木樵』の想いは、当社グループの姿勢にマッチする取り組みであったため、クラウドファンディングで支援をさせていただきました。また従業員への啓発活動の一環として、映画の舞台となった飛騨での植林活動をお手伝いさせていただきました。参加者からは実際に体験することで植林の難しさや、森林保護の重要性をより自分事化として捉え、知ることのできる貴重な機会になったとの声が多数ありました。今後も引き続き事業活動を通じ、脱炭素化社会に向けたCO₂の削減など環境保全に向けての取り組みを推進していきます。

ドキュメンタリー映画「木樵」(きこり)劇場公開の実現と日本の森林保護を目指すプロジェクト

その他実施プロジェクトの詳細はこちらから
https://shopping.nikkei.co.jp/projects