稲圭介
中央大学法学部卒業。新卒で某大手不動産販売会社に入社。社内で新人王を獲得した後前人未到の10年21期連続「社内優秀賞受賞」を獲得。都心・神奈川の営業センターにて所長に拝命。数々の戦略に関わった経験を活かして2020年INAを設立。
https://ina17.co.jp/

INTERVIEW

さまざまな経験を経て人の話を聞ける経営者になったと思います。昔は自分のアイデアを周囲に押し付けることが多かったです。それでうまく行くこともありましたが、「このままではいつか孤立してしまう」と思いました。そこで周囲が何をしたいのか積極的に意見を聞くようになりました。そうしたら一気に視野が広がりました。自分の考えだけで進める以上に仕事が面白くなる可能性を秘めているということを知り、どんどん人の話を聞くようになりました。

情報のインプットのために時間をかける重要性

稲圭介

子どもの頃はだいたいクラスや友人たちの中心にいて、学校行事や部活動、普段の遊びでも、方向性を決める立場になることが多くありました。みんなで目標を達成するのが楽しくて、そのときに得られる一体感が大好きでした。大学に入学し、進路を決める時期になったとき、漠然と責任感の持てる仕事をしたいと思っていました。どんな仕事に責任感を持てるかを考えた結果、高額なものを取り扱う仕事がいいのではないかなと思って不動産業界を希望しました。人と話をすることも好きなので、お客様と話をしながら一緒に希望をかなえていくというのも楽しいです。子どもの頃の原体験がここで生きています。

不動産業界は1日たりとも同じ仕事をしている日がありません。そこが刺激的で楽しいと思います。仕事をする上で心がけているのは、1つもらった宿題を5つにして返すということ。たとえば、購入の依頼の際には、まずはお客様が現在住んでいるところを調べます。そこに住んでいるのには何か決め手があったはずです。期待以上の仕事をする上で、それが大きなヒントになると考えています。

私がこだわっているのは、不動産だけを売るのではなくて、街の良さも含めて売ること。「普通」の営業マンは、物件の良さについてしか話をしません。住んでもらうからには、物件のある街をひっくるめて好きになってもらわなければいけないのです。人気の居酒屋さんや、おいしいパン屋さんなど細かい情報も全部インプットしておいて、お客様に合わせて提供します。「そんなに知っているの?」とお客様に思ってもらえると、一気に信頼感を得られるのです。不動産というのは書いて字のごとく逃げないもの。見に行けばいつでも情報をインプットできます。自ら足を運ぶことは今でも心掛けています。

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本音を言いながら仕事を楽しめる環境を求めて

大学卒業後に入社した会社で営業からキャリアをスタートし、管理職に就きました。そうなると、会社の上層部の意見や考えを部下に落とさなければいけない。中には自分が納得できないことまで言わなければいけないこともありました。本音で言い合える仲間をつくりたいと思って仕事をしていたので、次第に違和感を持つようになっていきました。同業他社との付き合い方にしてもそうです。会社に所属していると、普通は同業他社の人との間に自然と垣根ができてしまいますが、私ほど隔たりなく話をしていた人間はいないのではないでしょうか。私は人との出会いを大切にしたいと思っています。コミュニケーションをとっていくことで仕事につながり、仕事を経由してまた新たな人との出会いを楽しめるからです。仕事人生の半分を迎えたときに、人生は一度きりですから、残りは自由に楽しみながら仕事をしたいと考えるようになりました。組織にいると私の良さが出ないと感じたこともあり、独立しました。

独立をしてからも、仲介と買い取りの2つを行っています。特に買取事業の拡大と取得した不動産のリフォーム、リノベーション、建て直しに力を入れていきたいです。私は「安かろう悪かろう」という考えが嫌いです。他社様よりも100万円高く購入させていただいたとしても、売るときに500万円高くなるようなものであればそれでいいと思っています。どこにでもあるようなものを作るのではなく、「こんな物件、見たことがない!」と驚かれるような唯一無二の商品をご提供させていただきたいと思います。ただ利益を上げるために無難なものを作るのではなくて、こだわりを持ちたい。会社にいたときのような縛りがなくなったおかげで、志が高いパートナー企業と仕事ができるようになり、それが可能になったと思います。

今の若い人たちには楽しんで仕事をしてもらいたいと思います。競争は、生まれた瞬間から始まっています。隣の家に住む友人とも比べられます。好きな人ができたときには、他の誰かではなく、自分を好きになってもらえるよう努力するのも競争ではないでしょうか。日常のありとあらゆるところに競争はあります。生まれた以上、抗えないのですから、頑張って大いに楽しんでしまえばいい。仕事をしていると「あなたみたいな若い子で大丈夫ですか?」とお客様に言われることもあるはずです。会社内でも若者に仕事を任せることを不安視する雰囲気はあるかもしれません。でも、若いからこそできることもあります。体力や記憶力があるし、経験が少ない分先入観もありません。あとは実行力です。挑戦の気概を持って、楽しんでほしいと思います。

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