岡本有加
愛媛県出身。高校時代に米国留学。恵泉女学園大学人文学部卒業後、ほけんの窓口グループ創業に携わる。2006年、米国ハワイ州の現地法人副社長として赴任。帰国後、ほけんの窓口グループの広告宣伝部長就任。15年、ほけん選科を立ち上げる。
http://hokenfp.com/

INTERVIEW

この業界に身を置いて25年、「保険は人だ」とつくづく感じます。お客様の大切なお金のことに踏み込む仕事ですから、お客様に寄り添い、思いを引き出す「人間力」が必要です。この仕事をやるからには、幅のある人間であってほしいと思います。仕事は真剣にやるけど、遊ぶ時は全力でバカをやる。その両方を経験することで、柔軟で深みのある人間になれるのです。いろんな経験を積むことで、先入観なく人の話を聞くことができ、すべてを肯定的に受け入れられるようになります。

国内初の来店型保険ショップを生み出した

岡本有加

幼い頃から正義感が強く、筋の通らないことに対しては相手が誰であろうと食ってかかるところがありました。母はずいぶん肝を冷やしたと思います。また、両親は私が何をするにもうまくいくようにいつも先回りしてお膳立てしてくれました。おかげで学校では気にかけられました。今思えばかなり過保護でした。それでも、「私はすごいんだ」と根拠のない自信をつけてくれたのは良かったと思います。当時の万能感が今の心の支えにもなっている気がします。

両親の勧めで高校時代に米国留学をしました。ホストファミリーとぶつかり合い、ステイ先を飛び出してしまったことも何度もあります。協調性がなければやっていけないことを身を持って学び、人間的にとても成長させてもらいました。大学時代は夜遊びに興じて留年。その時点で就職は諦め、起業したばかりのパートナーのビジネスを手伝うことにしました。パートナーは大手保険会社から独立して保険代理業を立ち上げたところでした。しかし、私にとってさほど興味のある分野ではありませんでした。

マンションの1室からスタートし、訪問営業をしていましたが、訪問営業は離職率が高く会社が拡大できません。そこで、部屋を探す人が不動産屋さんに行って物件を見せてもらったり、車を買いたい人がディーラーに見に行ったりするのと同じように、保険を必要としているお客様に来ていただく仕組みを作ろうと考えたのです。2000年に国内初となる来店型保険ショップを横浜に立ち上げました。同業他社は「これだけ何十年も顧客開拓に苦労しているのに、こんなやり方がうまくいくわけない」となかなか追随してきませんでした。その間に10年あまりで400店舗、売り上げ300億円、従業員4500人の会社に成長することができました。

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成果を出す社員には相応の報酬を

米国現地法人に副社長として赴任した時に痛感したのは、資産形成に対する意識が日本とは比較にならないほど高いことでした。お客様の大半は資産形成や投資の相談で訪ねてくるのです。日本では、早く亡くなった時に備えて多くの人が生命保険に加入しています。一方、長生きした時の自分たちの生活費のことを考えている人はとても少ないのです。公的年金に頼らず自助努力で老後のために備え、資産形成することが日本は世界的にとても遅れていると感じます。独立してほけん選科を立ち上げる時、老後の資産形成の重要性を啓蒙し、事業を通じてこの社会問題に貢献したいと考えました。最初は従業員たちもピンと来なかったようですが、年金問題が取り沙汰され、労働所得を銀行に積み立てるだけではだめだと多くの方が意識するようになり、投資や資産形成や運用に興味を持つ方が年々増えていることを実感しています。

新型コロナウイルス禍でお客様の来店がほとんどない時期もありました。それまで、待っているだけでお客様が来てくださっていたことへの慣れもあったと思います。でも、これをきっかけに初心に戻ることができました。マンションの一室で起業した頃のように、チラシを配りお客様に来ていただけるよう汗を流そうと決意したのです。従業員にも「この会社でやっていきたいなら覚悟を決めてください。嫌な人は船から降りていいよ」と伝えました。結果的にその年は、コロナ前より売り上げが伸びました。保険業界でも、インセンティブではなくお給料が一律の企業が増えてきました。どれだけ働いても楽をしてももらえる報酬が同じで「もっと頑張ろう」と思えるでしょうか。成果を出す社員には相応の報酬を支払うべきだと私は考えます。成果を出すためには努力が必要です。お金のアドバイスをする立場ですから、自分自身も資産運用を実践し、お客様よりも稼ぎ、豊富な人生経験を積まなくてはいけません。その努力をする人に最大限還元する事で、努力し甲斐のある会社でありたいと思っています。実際、代表の私以上にお給料をもらっている社員も少なくありません。

会社に面倒を見てもらっているだけでは、良い仕事はできません。自分が稼ぐ、自分が責任を持つという気概で取り組めば、良い仕事ができますし自信にもつながります。そして権利を主張する前に義務を果たすことが大切です。義務を果たすことで権利が通りやすくなりますし、自分の思い通りの人生を歩みやすくなるはずです。若者のみなさんには夢や目標を持って頑張ってほしいと思います。

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