尾北真輝
1988年生まれ、大阪府出身。阪和鳳自動車工業専門学校を卒業後、いすゞ自動車近畿に就職。大型トラックのメカニックとして7年勤務した後、27歳で独立し日産エクストレイルの専門店OSGARAGEを設立。現在はSUVのコンプリートカー(オリジナルの完成車)を専門に扱う。
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INTERVIEW

起業したことで、リスクを背負っている分、それなりの対価も得られるようになりました。ほしいものを買ったり行きたいところに行ったりできますし、自分の時間を有意義に使えるようになったことは良かったと思います。
でも一番良かったのは、人として成長できたことですね。起業はすべて自己責任ですし、誰にも守ってもらえないので、自分が成長するしかありません。それまでは自分のことばかりでしたが、お客様やスタッフが楽しんでいる姿を心から喜べるようになった時、成長を実感しました。

入院を機に「やりたいことをやろう」と起業を決意

尾北真輝

車に興味を持ったのは、高校生の時にガソリンスタンドでアルバイトをしたのがきっかけです。自分で車をいじれるようになりたくて自動車の専門学校へ進学し、整備士の国家資格を取っていすゞ自動車に就職しました。
大型トラックのメカニックとして7年間働いていましたが、27歳の時、体調を崩して人生初めての手術と入院を経験しました。今まで弱ったことがなかったので、病院のベッドの上で「死ぬ時ってこんな感じなのかな」と言いようのない不安に襲われました。そして、このままやりたいこともできずに終わりたくないと思い、退院したら独立して自分の車屋を作ろうと決意したのです。周囲には引き止められましたが、人生を楽しむためには必要な決断だと思ったので、後には引けませんでした。
正直、社長ってかっこいいな、モテそうだなという漠然とした憧れで起業に踏み切ったので、経営のことはよく分かりませんでした。とにかく稼がなくては生活できませんから、当面は事業を回すことしか考えていませんでしたね。
当時流行っていたSUVの中でも、特にアウトドア好きな人に人気のあった日産エクストレイルの専門店を作りました。エクストレイルをカスタムできる店が西日本にはなかったので、需要があるはずだと思ったのです。最初は在庫資金もなく1台からのスタートで、お客様には「本当に専門店なの?」と不審がられました。少しずつ軌道に乗り始めると、儲けることばかりではなく、お客様のご要望や考えていることを汲む余裕が出てきました。

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まずは自分が人生を楽しむ

「クルマで人生の楽しみまで提案する」というのが私たちの理念です。そのためにも、自分たちの人生を存分に楽しもうということをスタッフにはいつも話しています。自分の人生を楽しまずに、人に楽しみを提案できるはずがありません。
まずはしっかり売り上げを上げてお給料を確保すること。そして余裕が出てきて周りが見えるようになれば、そのお給料もお客様にいただいたものだと気づくはずです。その時初めて自分の人生を楽しめる状態になるでしょう。
車屋の仕事は車を売ることではなく、お客様の状況やご要望を聞き出して価値を提案することです。同じ車を扱う他社と違いを出す時、うちを選べばどんな価値があるかを提案できなければいけません。お客様とは、契約から納車までの期間よりも、納車してからのほうが長いお付き合いになるのですから、そこにどのような付加価値を提供できるかが重要です。営業は人対人ですから、どれだけマニュアル通りに進めてもスタッフの人間性やオーラが感じられなければ、お客様の心が動くことはありません。だからこそ、スタッフが人生を楽しむことが大事なのです。
今はSUV、アウトドア向けの車全般を取り扱い、自社の板金塗装工場で独自のカスタムもできるようになったので、お客様のご希望をより実現しやすくなりました。中には、SNSで私たちが手掛けた車の写真を見て「かっこいいな」と思ったことがきっかけでアウトドアに興味を持つ方もいらっしゃいます。車を通してお客様の人生の趣味が増えるというのは喜ばしいことです。私も自分の夢に向かって全力で人生を楽しんで、周りの人たちにも良い影響を与えられるような「一流の男」になりたいですね。

うちで働くスタッフに求めるのは「夢や目標があること」です。夢や目標に向かって生きている人は、仕事にも全力で向き合いますし、必ず成長するからです。どんなに経歴が立派でも夢がない人は採用しません。
若者のみなさんも、勉強でもスポーツでも趣味でも何でもいいので、夢や目標を持ってください。人生を楽しむためには必要なことです。
夢は頑張って探すものでもありません。夢が見つからないなら、生活にちょっとした変化をつけてみるのもいいと思います。夢があれば、自分がどこに向かって生きていけばいいか明確になります。

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