新NISA活用 おさえるべきポイント 長期投資で安定した資産形成を

新NISAの成長投資枠では、個別株の長期投資も視野に入る。安定運用の視点から、未来に向けて取り組む企業からのメッセージと、株式投資に欠かせない「応援」の意識を紹介する。

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企業とつくる未来 成長投資枠通じて

「企業を応援して、よりよい未来を」
FPの岩永 慶子氏が成長投資枠の活用に期待を寄せた。

ノースアイランド 専務取締役CFP®
岩永 慶子氏

岩永氏の写真
社会発展に不可欠な「株式会社制度」と「証券市場」

これからの株式投資では「未来に投じる」意識を持ってほしい。例えば、10年先のよりよい未来を想像し、実現に必要なサービスや仕組みに関する企業から投資先を選ぶ。企業が開示する長期ビジョンや、保有する人材や技術の生かし方に共感できるか確かめるのもいい。企業と投資家の見据える先が重なれば、株式投資は資産形成の役割だけでなく、未来をつくる価値を持つ。新たな視点が加わることで、普段は関わりが少ない企業の魅力にも気づくはずだ。

企業への応援は、株価の上昇や配当金としてだけでなく、様々な形で投資家に還元される。新サービスや技術の提供は暮らしの質の向上に、事業の拡大や企業の成長は賃金上昇にも波及するだろう。私たちは株式投資を通じて、よりよい社会を目指す流れに参加している。

未来に向けた長期の株式投資と、新NISAの成長投資枠は相性がいいといえる。非課税期間の制限がないことに加え、年間の投資上限額が決まっているため、短期売買よりもじっくりと腰を据えた運用が選択肢となりやすい。なお、長期投資では配当金を受け取る機会も増えるが、非課税とするには株式数比例配分方式を選ぶ必要があるので注意しよう。

国内の株式市況を見ると、個人投資家全体のうち、40歳未満の占める割合は1割程度にとどまる。ボリューム層である60歳以上の既存投資家においても長らく資産の棚卸しを行えずにいるケースが少なくない。新NISAを契機に若手層や既存投資家の積極的な市場参加が進み、株式市場のさらなる活性化、よりよい未来に向けた成長につながることを期待する。

取材協力:ノースアイランド

日本を代表するFP会社。創業理念である「FPが身近にいる安心」をモットーに個人・金融機関・職域に向けてサービスを提供している。昨今は金融機関向けコンサルツールや勤労者向けスマホアプリなどのシステム開発にも注力しており、複数の特許も取得している。
https://www.knowsi-land.co.jp/

※本企画はIR情報を提供することを目的としています。いかなる情報も投資勧誘を目的としたものではありません。
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