提供:パナソニック
日本マクドナルド株式会社
店舗開発本部 設計建設部
統括マネージャー
北村 洋一氏
パナソニック産機システムズ株式会社
空調事業本部 営業統括部
空間ソリューション営業部 営業2課
主務
岩渕 悟氏
“食”を提供するレストランで最も重視されるのが「清潔さ」。世界最大級のハンバーガー・レストラン・チェーンを展開するマクドナルドは、1955年の米国での創業以来、店舗・厨房の清潔さを徹底的に追求している。その精神は71年に初出店を行った日本マクドナルドにも受け継がれ、「おいしいものをおいしく食べられる快適な空間」を維持するために店舗・厨房の設備一つひとつにこだわっているという。そんな日本マクドナルドが選んだのが、パナソニック独自のクリーンテクノロジー「ナノイーX」を搭載した空調機器だ。なぜ「ナノイーX」を導入したのか。店舗設計を担当する日本マクドナルドの北村洋一さん、パナソニック産機システムズの岩渕悟さんに話を聞いた。
事例1
コープやまぐち
つくりたかったのは、お客さまと働く人たちが安心できる空間
事例2
小田急電鉄
脱臭効果を発揮する「ナノイーX」を新型通勤車両に採用
事例3
日本マクドナルド
郊外型店舗に「ナノイーX」搭載の空調機器を導入
事例4
日立ビルシステム
乗りかご内のクリーン運転を目指し「ナノイーX」を標準装備
事例5
ジャガー・ランドローバー
次世代の車内空気清浄化機能に「ナノイーX」を採用
店舗内の「空気」にとことんこだわる
パナソニックの「ナノイーX」搭載の空調機器を導入した店舗について教えてください。
北村さん 日本マクドナルドは全国47都道府県に約2,900店舗を展開しています。店舗形態には商業ビルのテナントとして入居するタイプ、ショッピングセンターのフードコートに出店するタイプ、郊外の幹線道路沿いに立地するドライブスルー併設のタイプなどがありますが、パナソニックの「ナノイーX」搭載の空調機器は郊外型のドライブスルー併設店舗を中心に導入を決めました。
どのような経緯から「ナノイーX」搭載の空調機器を導入することにしたのでしょうか。
北村さん マクドナルドでは店舗・厨房の清潔さを徹底的に追求するために、グローバル共通の店舗設計指針を定めています。そのなかでも店舗内の「空気」には、とことんこだわっています。例えばドライブスルー併設の郊外型店舗では、1時間あたり50メートルプール4杯分の新鮮な外気を取り込み、フィルターにかけて清浄化したのちに、室内の空気をすべて入れ換えています。また屋外の臭気や虫の侵入を防ぐための対策として、店舗内の空気を加圧しています。しかしながら、店舗内にも厨房やトイレ、遊具など、ニオイの発生源があるので、臭気や汚染物質を抑止する効果が期待できる空調機器が必要でした。
導入の決め手はメンテナンスのしやすさ
空調機器を導入するにあたり、どのような比較検討を行いましたか。
北村さん 日本マクドナルドでは数年に一度のタイミングで、店舗に導入する空調機器を見直しています。空調機器メーカー各社に製品の提案を依頼し、品質・機能・性能・コストなどを入念に比較検討したうえで導入製品を公平に選定しています。結果的に長年にわたってパナソニックの空調機器を採用し続けており、今回も「ナノイーX」を搭載した空調機器の導入を決定しました。
導入の決め手はどこにありましたか。
北村さん 脱臭する際にオゾン臭がするようなものでは快適な店舗空間を提供することができません。その点、「ナノイーX」を搭載した空調機器は気になるニオイを感じません。また、店舗では日々の設備メンテナンス作業を社員が担当しているので、メンテナンスに手間がかからないところも導入の決め手になっています。
岩渕さん パナソニックは日本マクドナルドと40年以上にわたって取引関係にあります。店舗建設時の空調機器設置工事から保守メンテナンスまで一貫したスキームができあがっています。トラブルが発生した場合に備え、24時間365日受付の電話サポート窓口も用意しています。またフランチャイズ店舗のオーナー様向けに説明会を開催し、「ナノイーX」を搭載した空調機器の良さを知っていただく取り組みも行っています。こうした実績を積み重ねてきたことが、日本マクドナルドに選ばれ続けている理由だと考えています。
厨房から倉庫まで1店舗で約20台を設置
「ナノイーX」を搭載した空調機器の導入を決定してから、店舗に導入するまでのスケジュールを教えてください。
北村さん 2017年に店舗への導入を決定しました。そこから新しい店舗の建設、または既存店舗の改装や設備更新のタイミングで年間約300店舗ずつ、順次導入を進めています。
岩渕さん 「ナノイーX」は空調機器の上位グレードモデルに標準搭載されていますが、日本マクドナルドの店舗に導入される空調機器には基本的に「ナノイーX」がすべて搭載されています。また、来年以降現行製品に比べてOHラジカル(臭気や汚染物質を抑制する効果を持つ分子イオン)を10倍発生させる新製品の提供も予定しています。
「ナノイーX」搭載の空調機器は、店舗のどこに設置されているのでしょうか。
北村さん 飲食スペースや厨房だけでなく、事務所や倉庫など店舗内のあらゆる場所に設置しています。「ナノイーX」を搭載した屋内の空調機器は1店舗あたり約20台にも及びます。このほか店内空気を循環させずに100%外気を取り入れる空調機器も、パナソニック製品を採用しています。
岩渕さん 日本マクドナルドの店舗では、給気・排気ともに空調機器で強制的に換気を行う「第一種換気」と呼ばれる方式を採用していますが、これは食品工場に設置されている天井埋込形ハイフレッシュの空調機器にも使用されています。さらにガスヒートポンプエアコンも、パナソニック製品が使われています。
反響がないことが最大の導入効果
「ナノイーX」搭載の空調機器を導入してから、お客さまや従業員から何か反応はありましたか。
北村さん 空気というのは目に見えないために判断が難しく、効果を感じているのか不安を感じる部分もありました。しかし、お客さまや従業員から「臭気が気になる」という声はほとんどありません。これは「ナノイーX」だけに限らず、店舗内の空気を常に入れ換えていることもあるでしょうが、そうした声が出てこないことが最大の導入効果だと思います。
日本マクドナルドでは今後、どのような店舗づくりを行っていくのでしょうか。
北村さん 当社はレストラン事業者として、お客さまに安心して食事をしていただける店舗づくりに取り組んでいます。とくに店舗内の清潔さを保つためには、きれいな空気を維持していくことが非常に重要だと認識しています。店舗の環境をさらにより良いものにしていくために、今後もパナソニックには空調機器を通じてサポートし続けていただくことを願っています。
岩渕さん 日本マクドナルドはパナソニックにとって非常に重要なパートナーです。これからも日本マクドナルドから挙がってくるさまざまな要望を取り入れながら、社会課題解決型の商品開発に役立てていきたいと考えています。
● 日本マクドナルド
1971年に設立されたハンバーガー・レストラン・チェーン。国内に約2,900店舗を展開する。マクドナルド創業者のレイ・A・クロック氏が提唱した「QSC&V(Quality:品質、Service:サービス、Cleanliness:清潔さ、Value:価値)の向上」を不変の理念として掲げている。
● 「ナノイーX」
パナソニック独自のクリーンテクノロジー。「ナノイー」とは、空気中の水を集めて高電圧を加えることで生成されるナノ(ナノは10億分の1)メートルサイズの微粒子イオンのことで、電荷を帯びた水分子を微粒子化したものを指す。高い酸化力を持つ「OHラジカル」を多く含んだ帯電微粒子水が、空間のカビや花粉、菌・ウイルス、臭気成分、アレル物質などに作用して抑制するという。「ナノイーX」は従来技術を改良し、OHラジカルの発生量を10倍に増やした。
事例1
コープやまぐち
つくりたかったのは、お客さまと働く人たちが安心できる空間
事例2
小田急電鉄
脱臭効果を発揮する「ナノイーX」を新型通勤車両に採用
事例3
日本マクドナルド
郊外型店舗に「ナノイーX」搭載の空調機器を導入
事例4
日立ビルシステム
乗りかご内のクリーン運転を目指し「ナノイーX」を標準装備
事例5
ジャガー・ランドローバー
次世代の車内空気清浄化機能に「ナノイーX」を採用