NIKKEIプラス1倶楽部

人生をより一層豊かにするお手伝い NIKKEIプラス1倶楽部フェスを開催しました!

イベント:3年ぶりのリアル開催!

すてきな大人であるために心の持ち方をアドバイス

2023/07/28

「NIKKEIプラス1倶楽部」開始から5周年。
これを記念し、毎日の生活を「元気に・楽しく・健やかに」過ごす情報満載のイベントを300人の読者をお招きして開催しました。

トーク
セッション
「なやみのとびら」特別編

読者からの質問を、湯山玲子さんと石田衣良さんにその場でぶつけてお答えいただいた「なやみのとびら」特別編。
その一部をご紹介します。

サボる同僚にうんざり (40代・女性)


上司が在宅勤務になるとサボり、かつ威圧的な態度になる同僚がいます。この人に対する最強(で即効性のある)対応策を教えてください。

湯山 一刀両断でいきますよ。質問者が見ている方向を変えることです。会社で働く人は“雇われて稼ぐプロ”なんだから、同僚を見るのはやめて、会社が利益を出す方向を見ないと。

石田 そうは言っても「あの人がいると職場の雰囲気が悪くなる」っていうパターンもあるじゃない? 誰かがサボるということは、別の人に負担がかかるわけだし。

湯山 なるほど。サボる人がのせいで、仕事のしわ寄せがくれば不満もたまりますね。

石田 正攻法で、みんなのメンタルを守れる作戦がいいよね。

湯山 じゃあ“えん魔帳”をつけちゃおう。その人の悪事をみんなで集めて直訴。人事評価で正当に裁いてもらう。

石田 日時と一緒に出来事をメモしておけば、法廷でも証拠として認められますからね。

推し活がうらやましい (50代・女性)


推しができません。推し活をしている人を見ると、あんなに愛を注げる対象がいてうらやましくなります。
お二人に推しはいますか?

自分の人生をささげて
文化を育てたい
写真:湯山玲子さん

石田 大の大人に、推しなんていなくていいんですよ。推しがいない人って、すごく幸せなんですよ。みんな推しを応援しているっていうけれど、心理的な反転現象が起きていて、推しへの思いは全部自分に向かっているんです。「もっと自分を応援したい」「もっと私を評価したい」って心の底では思っている。だから、強烈な推しは持たない方が幸せな人生を歩んでいる人なんです。

湯山 推し活は、熱狂的なファンがお金をたくさん落として応援するだけになっていて、文化を醸成していく段階には進めていない。だから推しがきっかけで新しい世界を知った皆さんには「いい観客」に育ってほしいですね。その文化のフィールドを好きになり、正しく評価して育てるような観客に。

石田 それは理想だね。厳しくて優しい観客になってほしい。「厳しいことを言ってもあの人はわかっている」っていうね。僕にとっても一生の目標。

湯山 人生をささげて、その文化を担う人と観客がと切磋琢磨(せっさたくま)して「これは私が育てるぞ」って。老後の活動にもおすすめです。

黒い自分が許せない (50代・女性)


他人への憎しみや嫉妬心が消えません。努力もしていないのに、こんな気持ちを持つ黒い自分が嫌いです。
どうすれば変われるでしょう。

黒と白の両方を持つ
グレーな大人がいい
写真:石田衣良さん

石田 あなたは「自分は黒い」と認識しているから大丈夫。ブラックイズビューティフル。芯から真っ黒な人は、自覚がありません。それに白いだけの人も駄目。何かに取り込まれて、いいように使われるだけだから。大人って、白いところと黒いところが両方あって、きれいなグレーに育っていくのがいいんですよ。

湯山 グレーがキープできるのが大人ってことよ。嫉妬心のようなドス黒いものとすごくきれいなもの、その両方が共存しているのが人間。人って、昨日と今日で考えすら変わるのが当たり前。それなのに今、その揺らぎに耐えられなくなっているからね。

石田 白黒すぐつけたがって、SNSに滅茶苦茶な書き込みをしちゃう。でも、いい小説を書く人は、だいたい黒い心を持っているものです(笑)。

湯山 そりゃ、石田さんですかね。腹黒い男(笑)。

相談のプロに聞くお悩み解決の裏側

司会 湯山さんは、白黒はっきりしつつも最後に愛を感じる回答が多く、石田さんはネガティブをポジティブに変換して伝えている印象があります。

湯山 生きていると、必ず戦わないといけない場面がある。特に仕事へのお悩みには「そこで引いてどうする」という気持ちで回答しています。

石田 たくましい。兄貴と呼んでついていきたい(笑)。僕は悟りを開いているタイプかな。湯山さんの答えは、厳しく言っても炎上しないよね。

湯山 単なる駄目出しでは終えずに、思いやりも添えるようにしているの。これもまた、「戦い」の極意ってヤツですよ。

司会 回答する際に意識していることはありますか?

湯山 私は裏をかくことかな。質問している時点で、欲しい言葉ってあるし、それをこちらはだいたい推測できる。占い師だったら、そこを当てにいくでしょうけど、人生相談で欲しい言葉はあげないんですね。

石田 僕がひとつ思っているのは、相談相手はもちろん、その先にいる読者を納得させたいって気持ち。

湯山 それが、わざわざ「なやみのとびら」を読んでもらう価値ですよね。

質問者はもちろん読者にも生きるヒントになるような回答を心掛けています

写真:湯山玲子さん

著述家・プロデューサー・おしゃべりカルチャーモンスター
湯山玲子さん

テレビのコメンテーターやファッションブランド<OJOU>のデザイナー・プロデューサーなど多方面で活動中。クラシック音楽の新しい聴き方を提案する<爆クラ>主宰。日本大学芸術学部などの講師も務める。

写真:石田衣良さん

小説家
石田衣良さん

1997年「池袋ウエストゲートパーク」でオール読物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。2003年「4TEEN」で直木賞受賞。映像化作品多数。YouTube、ニコニコ動画で「石田衣良の大人の放課後ラジオ」配信中。

講演

カルピス健康通販に聞いた 大腿骨の骨密度がカギ

骨の健康はQOL向上の秘訣です 写真:湯後藤宇潮氏 アサヒグループ食品株式会社
ダイレクトマーケティング部
「カルピス健康通販」
ユニットリーダー
後藤 宇潮氏

人間の骨は“骨代謝”により、新しい骨に入れ変わります。この骨代謝に関わるのが、骨をつくる「骨芽細胞」と骨を壊す「破骨細胞」という2種類の細胞。加齢やホルモンバランスの乱れが起こり、骨芽細胞よりも破骨細胞の働きが上回ると骨密度は低下します。年を重ねてもQOLを下げないためには、骨の健康を考えることも大切なのです。

人間の体で最も長い骨である大腿骨は、全身の骨密度を反映しているといわれています。近年の研究で、かねてより「腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える」と報告されていた、枯草菌(こそうきん)バチルス・サブチルスC-3102 株が、大腿骨の骨密度を高める働きがあることが分かりました。枯草菌C-3102 株には、骨代謝における破骨細胞の働きを抑制する力があると考えられています。全身の骨が入れ変わるのには、約5年かかるといわれています。将来を見据えて、早い時期から骨密度対策を始めましょう。

※ Quality of life=生活の質

イメージ図:骨代謝の仕組み

講演

東京国立博物館研究員に聞いた 仏像の楽しみ方

ポイントは顔と体つきです 写真:増田政史氏 東京国立博物館 研究員
増田 政史氏

「仏像をどのように鑑賞すればいいのかわからない」

というご相談を受けることがあります。今回は「時代で変わる造形を鑑賞する」という仏像観賞をご紹介します。

仏像は仏教の尊像、つまり祈りをささげる対象です。その顔には当時の生きていた人々の好みや、追い求めたものが色濃く反映されています。鑑賞のポイントは、顔と体つきです。

日本に仏教が伝来したのは、6世紀の半ば。そこから9世紀までの仏像は、唐の影響が強く残っています。しなやかな体つきに、目鼻の線が鋭く彫られたエキゾチックな顔立ちが特徴です。10世紀になると唐風から和様へと変化します。鋭さが消え、鼻りょうや頬が丸みを帯び、全体的に柔らかさを感じられるようになるのです。11世紀の仏像は繊細な美が魅力。時は平安、宮廷文化が興隆しています。仏像も華やかになり、きゃしゃで繊細な造形が増えていきます。これは当時の文化の担い手が、貴族だったからといわれています。12世紀の日本では極楽往生を願う、浄土信仰が流行しました。仏像も穏やかな顔つきで、薄っすらと開けた目線は下を向いています。世俗の人々を見守り、不安を受け止めてくれるような安心感があります。武士の世に移り変わる13世紀の仏像は、写実的で意志の強さが表れています。

仏像は本来、寺院にあるもの。お堂の荘厳な雰囲気を感じながら出合う仏像には格別の魅力があります。でも一堂に展観される機会に、仏像を通して時代の移り変わりを感じ、巧みな造形をさまざまな角度から鑑賞できるのは、展覧会だからこその楽しみ方といえるでしょう。

9世紀 重要文化財 十一面観音菩薩立像【京都・海住山寺蔵】、11~12世紀 国宝 広目天立像 (四天王のうち)【京都・浄瑠璃寺蔵】、13世紀 重要文化財 阿弥陀如来立像【京都・極楽寺蔵】

浄瑠璃寺九体阿弥陀修理完成記念

特別展「京都・みなみやましろの仏像」

期間:9月16日(土)~11月12日(日)

東京国立博物館にて開催

トーク
セッション
なんでもランキング裏話

Q人気が高かったランキングは?

この5年間で読まれたランキング(電子版でのアクセス数)1位は、「秋に包まれる紅葉のトンネル(2022年10月22日掲載)」。人気の高いスイーツ記事では、モンブラン特集が1位でした。

Qどうやってランク付けするの?

専門家を10人以上集めて評価します。掃除機の回では、家電やハウスクリーニングのプロを呼びました。ブラインドテストをしても、プロにはメーカーやブランドが分かってしまい苦心します。

Q特に大変だった点は?

スイートポテトはすぐお腹がいっぱいになり、パンは口の中の水分がなくなるなど、食べ物系はいつも大変です。皆さん真剣に評価されるので、現場はいつも緊迫した雰囲気なんです。

< 協賛 >

  • 菌ミライへ行こう。カルピス健康通販
  • あなたに、二つの物語。LLightUp Shopping Club
  • 自然の恵みをお届けします。世田谷自然食品
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