ラグジュアリーブランドが果たす使命  チャリティ活動が結びつけたヨハン・ブレイクとの絆

RM 59-02 ヨハン・ブレイク プロトタイプ
RICHARD MILLE

ラグジュアリーブランドが果たす使命 チャリティ活動が結びつけたヨハン・ブレイクとの絆

RM 59-02 ヨハン・ブレイク プロトタイプ

2011年の東日本大震災より、継続的にチャリティ活動を行ってきたリシャールミルジャパン。その強い使命感は、国内外の多くのセレブリティを巻き込み、時計のチャリティオークションで驚愕の落札額を更新し続けている。

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チャリティのきっかけは東日本大震災

F1や航空宇宙産業において使用される最新技術や素材を駆使し、唯一無二の時計を世に送り出してきたリシャール・ミル。プロテニスプレーヤーのラファエル・ナダル、プロゴルフプレイヤーのバッバ・ワトソン、陸上選手のヨハン・ブレイクといった世界のトップアスリートたちがブランドファミリーに名を連ねる高級機械式時計メーカーだ。

欧米では「ノブレス・オブリージュ」という考え方がある。身分の高い者はそれに応じて果たすべき社会的責任と義務があるという道徳観で、現代では多くのラグジュアリーブランドにその考えは浸透している。中でもリシャール・ミルはファミリーのトップアスリートたちと共に行うチャリティ活動に積極的なことで知られるが、それは物質的な豊かさの提供だけでなく、同時に心の豊かさも必要だと考えるからだ。

日本法人であるリシャールミルジャパンは、2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震を受けて、これまで継続的に復興支援を目的に時計の特別モデルのチャリティオークションを実施してきた。当初は集めた支援金を日本赤十字社へ送っていたが、活動の拡大と継続を目的として、2018年には「リシャールミルジャパン基金」を設立している。

現在では、時計のチャリティオークションをはじめ、スポーツ界で活躍するリシャール・ミル ファミリーの活躍に応じて、寄付金を増額するというプロジェクトも実施。プロゴルファーは1バーディで1万円、レーシングドライバーは公式戦の表彰台で30~50万円、プロスノーボーダーは冬季世界大会出場で500万円といった具合だ。これにより選手たちは高いモチベーションを維持し、より良い成績を残せることにも繋がっている。

寄付額は年々増加しており、2021年は1億3719万4000円に上った。寄付先は東北の被災地の子どもたちのために放課後学校などを開催するNPO法人、カタリバをはじめとする国内外に14カ所の団体にされている。

ラファエル・ナダル財団

恵まれない子供たちや未成年の支援を目的にプロテニスプレイヤーのラファエル・ナダルを中心に設立されたラファエル・ナダル財団

認定NPO法人カタリバ

リシャールミルジャパンが寄付する、東北の被災地での放課後学校の運営する認定NPO法人のカタリバ

リシャールミルジャパンが寄付する、東北の被災地での放課後学校の運営する認定NPO法人のカタリバ(写真右)と、恵まれない子供たちや未成年の支援を目的にプロテニスプレイヤーのラファエル・ナダルを中心に設立されたラファエル・ナダル財団(写真左)

リシャールミルジャパン基金
主な寄付先

認定NPO法人カタリバ(東北)/日本ゴルフツアー機構(スナッグゴルフ)/日本ゴルフツアー機構 男子選手会/国立国際医療研究センター/NPO法人 全国こども食堂支援センター むすびえ/ジュニアゴルフクラブチーム連盟/JLPGAプレイヤーズ委員会/ラファエル・ナダル財団(スペイン)/バッバ・ワトソン財団(アメリカ)/YBアフレイド(ジャマイカ)/エスペランス・バンリュー・スクール(フランス)/イエロー(アメリカ)/パリ脳研究所〔ICM〕(フランス)

RM 11-03 オートマティック フライバック クロノグラフ アルティメットエディション プロトタイプ

RM 11-03
オートマティック フライバック クロノグラフ
アルティメットエディション プロトタイプ

2021年 出品モデル
落札価格 96,666,000円(税込)

(販売モデル)
RM 11-03
オートマティック フライバック クロノグラフ
マクラーレン

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RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル

RM 35-03
オートマティック
ラファエル・ナダル

2022年 出品モデル
落札価格 100,899,999円(税込)

(販売モデル)
RM 35-03
オートマティック
ラファエル・ナダル

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RM 67-02 マクラーレン プロトタイプ 非売品モデル

RM 67-02
マクラーレン プロトタイプ
非売品モデル

2020年 出品モデル
落札価格 35,200,000円(税込)

(販売モデル)
RM 67-02
オートマティック
エクストラフラット

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ヨハン・ブレイクとの出会いと強い絆

東日本大震災をきっかけに始まったチャリティオークションは、以降毎年開催されて支援先も広がっていった。最初の海外の寄付先は、ジャマイカの陸上競技選手、ヨハン・ブレイクが設立したYBアフレイドであった。ジャマイカの恵まれない子供たちのための施設を運営する団体だ。寄付をするにあたりリシャールミルジャパン代表取締役社長の川﨑圭太は実際にジャマイカへと渡り、施設を訪れている。想像を絶する現地の家庭環境の中で、人身売買される寸前の子どもたちを保護している施設の実態を目の当たりにしてとてもショックを受けたという。そして子どもたちの笑顔と将来のために寄付を続けないといけないと強く誓った。

ヨハン・ブレイク

Yohan Blake

ジャマイカ出身の陸上競技選手。2016年リオデジャネイロオリンピックの4×100mリレーで金メダルを獲得するなど、短距離界を代表するスプリンター。2011年に恵まれない子供たちにスポーツや勉強する場を提供する「YBアフレイド財団」を設立

ヨハン・ブレイクとの関係がいっそう深まったのは、東日本大震災のチャリティイベントだ。2013年、ヨハンは震災で被災した子供たちのためのチャリティイベントに参加するため来日。福島県南相馬市を訪れ、幼稚園児たちとのふれあいや陸上クラブでのレッスンを行った。東京で開催されたチャリティオークション会場では、和装に着替えて同郷のミュージシャン、ボブ・マーリーの歌を熱唱し、会場を盛り上げた。

シグニチャーモデルをオークションへ出品

こうしたヨハン・ブレイクとの親密な関係性から実現したのが、『RM 59-02 ヨハン・ブレイク プロトタイプ』のチャリティオークションへの出品だ。ヨハンが2016年から2022年に開催されたさまざまな陸上競技の世界大会で実際に着用して出場した非売品モデルだ。

「踊りたくなるような最高の時計ですね。私が成し遂げてきたレガシーの一部であり、私の人生を変えてくれた時計です。ジェイZやドレイクなどエンタメ界のスターからも、どこで買えるんだ?と羨ましがられました」とヨハンは語る。さらにチャリティ活動への思いも付け加える。

RM 59-02 ヨハン・ブレイク プロトタイプ フロントイメージ RM 59-02 ヨハン・ブレイク プロトタイプ バックイメージ

RM 59-02 ヨハン・ブレイク
プロトタイプ

RM 59-02 ヨハン・ブレイク
プロトタイプ

オークション実施期間:
2022年10月1日~11月16日

落札価格 210,000,000円(税込)

2013年に発表された「RM 59-01 トゥールビヨン ヨハン・ブレイク」をベースに、ジャマイカの国旗をモチーフにしてグリーンクオーツTPT®とゴールドリーフをケース素材に採用して製作された一点もの。空気力学にインスピレーションを受けた非対称のケース形状に、手巻きトゥールビヨンムーブメントを搭載。ダイヤルを横断する4本のブリッジを備え、野性的なデザインに仕上げた。オークション出品前にリシャール・ミル本国で入念なメンテナンス済

「私にとって一番長く愛用した時計です。私の思いがこもっているので、落札された方は大切にして欲しい。こうしたチャリティ活動で恵まれない子供たちが少しでも幸せになってくれたらと願っています」

この時計は、リシャール・ミルのチャリティオークションとしては史上最高額となる2億1000万円で落札された。

陸上競技選手の私がチャリティ活動をする理由

陸上競技選手&リシャール・ミル ファミリーヨハン・ブレイク

ヨハン・ブレイク

リシャールミルジャパン基金は、国内外を問わず、さまざまな団体への寄付を行ってきた。そのひとつがジャマイカの陸上競技選手であるヨハン・ブレイクが設立したYBアフレイド財団だ。現在、育児放棄や虐待などが原因で、生活に困窮した少年少女たちを保護するために3カ所の施設の運営をサポートしている。様々な世界大会の華々しい舞台で活躍するヨハンが何故チャリティ活動を行っているのかを話をしてくれた。

「ジャマイカには保護が必要な子どもたちが約4000人います。財団設立以来、私はそういう子供たち約100人以上を保護し、安心して生活できる場を提供してきました。このような活動をする理由は、私自身がこのようなチャリティを必要とする環境に育ったからで、そのような境遇の子どもたちが必死で生き抜こうとしているのを知っているからです」

現在では走る才能に恵まれ、助けを必要とする子どもたちを支援している。

「保護だけでなく、デジタル機器などでテクノロジーを学ぶ環境を整え、デジタル技術を習得して欲しいと思っています。ジャマイカは貧困から起こる犯罪率がとても高い国です。そのため海外からの投資もなかなか進みません。必要なのは教育で、子どもたちがテクノロジーを学べば、生活の質が上がり、犯罪も減って次第に国は豊かになっていくと考えています」

財団を支援するリシャール・ミルは大切なパートナーだ。今回ヨハンにとって、長年愛用してきた大切なリシャール・ミルの時計をオークションに出品した。

「リシャール・ミルは軽くて走る衝撃にも耐えられる非常にタフな時計で、競技にも常に身につけ出場していました。いわば勝利をもたらしてくれるラッキーチャームのような存在の時計を手放すことは寂しいですが、オークションで得た収益金で助けを必要としている子どもたちが自分の可能性を広げてほしいと思っています。これからも私が走ることでチャリティの輪を広げていきたいですね」

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RICHARD MILLE

リシャールミルジャパン株式会社TEL.03-5511-1555
https://rmjapanfoundation.jp/