1月21日に発売されるやいなや、熱い視線を浴びているシャネルの新ビューティ ライン、N°1 ドゥ シャネル。スキンケアからメークアップ、そしてフレグランスまでラインアップ。サステイナブルで革新的なそのラインの魅力と全貌を深掘りする。
シャネルとカメリアの蜜月関係
シックで可憐なコサージュはもちろん、シャネルのハイ ジュエリー、バッグなどにもアイコンとして用いられている「カメリア」。まさにシャネルを象徴する存在だ。そのカメリアが秘める成分を長い時間をかけて研究、その成果を搭載した新たなビューティ ラインが誕生した。それがN°1 ドゥ シャネルだ。
もともと、シャネルとカメリアの関わりは深い。ガブリエル・シャネルが、最愛の恋人から初めて贈られたのがカメリアの花束だったと言われている。ガブリエルは白いカメリアの花をニットやベルトに飾ったりし、1913年以降、彼女のスタイルを語る上で欠かせない存在となった。厳しい冬に花をつけ、純粋でシンプルな美しさをたたえる形状もガブリエルを魅了。彼女は生涯、カメリアを愛し、身につけることも多かったという。
そのカメリアの研究をシャネル社の研究者たちは1990年代から続けてきた。カメリアの権威であるジャン・トビ氏とともに、フランスの南西部にあるゴジャックで2000種にものぼるカメリアの栽培・研究を手がけているのだ。一方で、ウィーン天然資源及び応用生命科学大学研究者らと、皮膚老化に関する共同研究を10年継続。そこでわかったのが、細胞の機能低下の鍵を握る「セネッセンス」というメカニズム。ここから話は少しばかり難しくなるのだが、加齢や肌内外からの刺激がダメージとなって細胞の中に蓄積するとセネッセンスのプロセスを加速。セネッセンス細胞が増え続けると、見た目にもあらわな老化のサインが現れるというのだ。そこでセネッセンスに働く成分のリサーチがスタート。フィーチャーされたのがレッド カメリアの1種である「ザ ツァー(皇帝)」に含まれるプロトカテク酸なる物質。発見からさらに5年の月日をかけ、肌老化の第一段階に働きかけて肌のエネルギーをめぐらせるN°1 ドゥ シャネル ラインとして実を結んだのだ。
N°1 ドゥ シャネルの全貌を公開
N°1 ドゥ シャネルは、スキンケアだけでなく、ファンデーションやメークアップ、そしてフレグランス ミストまで網羅した全9種のラインアップ。スキンケアとしては、クレンザーやローションから、セラム、クリームなど6品。さらにみずみずしい感触のフリュイド ファンデーションと、リップにもチークカラーにも活躍するリップ&チーク ボーム。そしてシャネルの専属調香師であるオリヴィエ・ポルジュによる香りのボディ ミスト、ロー ルージュまで計9種。フォーミュラは自然由来の成分を増やすことに取り組み、最大97%が自然由来成分で作られている。なぜこうしたラインになったのか。それはこれからの時代、肌だけでなく、心や体にホリスティックにアプローチできることが重要であると考えられたから。自分のライフスタイルやそれぞれの環境に則したケアこそがキーであり、ホリスティックにアプローチする製品によって自分のために時間を費やしてほしい、という願いがそこには横たわっている。
サステイナブルな革新的アプローチの理由
透けるレッドのガラスボトルに入ったセラムやロー ルージュ。円筒形の白のボトルも清楚なローションやクレンザー。シャネルというプレステージアスなブランドの化粧品でありながら、N°1 ドゥ シャネル ラインのボトルやパッケージは磨き抜かれたシンプルさが特徴だ。パッケージデザインも簡素化し、リサイクル可能なガラス素材も軽量化。セロファンやリーフレットを廃止する事で原材料を少なくする工夫がなされている。中でもクリームのジャーは詰め替え可能なスタイルで、蓋は90%がバイオベース。カメリアの種子の殻を砕いた材料などを混ぜることでプラスティック量を削減している。そのほかにもバイオ由来原料を取り入れたり、オーガニック インクを使うなど、すべてにおいてエコデザインが貫かれている。
カメリアを栽培するゴジャックの地でも環境への配慮は実行されている。化学肥料はもちろん不使用。アグロエコロジーやアグロフォレストリーに基づく育成法を取り入れて、自然と共生。土壌を豊かにすることを第一に、自然と恒久的に共生する手法が取られている。
シャネルでは何年も前から環境配慮に取り組んできたが、その姿勢も実効性も進化。自分をケアしたいという望みとともに、環境も配慮したいという女性たちの気持ちの高まりをくみ取って、使うことに喜びとともに安心・安全を叶えられるラインが叶えられたのだ。
「N°1」のネーミングに込められた願い
シャネル N°5は、ご存じのようにシャネルを代表し、ブランドを語るフレグランス。なぜN°5と名付けられたのかは、SPIREの連載記事『シャネル N°5、100年の伝説』で記した通り。ではなぜ、今回のラインは「N°1」というネーミングなのか。そのわけは、「自分の肌を一番好きになってほしい」、という想いが込められているから。マドモアゼルが一番愛した花であるカメリアを用いて、細胞老化のファースト段階に働きかけることにも、「N°1」が重なっている。だからこそのネーミングなのだ。先進の皮膚科学の理論に基づき、サステイナビリティにも配慮し、私たちの肌と心と、未来への願いにも応える。N°1 ドゥ シャネルは、私たち自身の肌と、私たちを取り巻く未来に希望を抱かせてくれるラインと言えるだろう。
問い合わせ先/シャネル(シャネル カスタマーケア ☎0120-525-519)
Photos: ©CHANEL Editor: Midori Kurihara