シャネル伝説の名香に捧ぐハイジュエリー、「コレクション N°5」の夢の世界

2021.11.05

シャネル伝説の名香に捧ぐハイジュエリー、「コレクション N°5」の夢の世界

世界で最も有名な香水「シャネル N°5」。その誕生から100周年となる今年、革命的な香りにオマージュを捧げる初のハイジュエリー「コレクション N°5」が登場。象徴的なボトルストッパーとボトル、ナンバー「5」、香りを構成する花、残り香まで、「N°5」を特徴づける5つの側面に光を当て、このうえなく壮麗な煌めきへと昇華させた。宝石の光彩の中に名香が薫り立つような比類なき美しさを、マドモアゼルの豊かな物語とともにご紹介しよう。

左/ハイジュエリー コレクションのデザインを手掛けた、シャネル ファイン ジュエリー クリエイション スタジオ ディレクター、パトリス ルゲローによるイラスト。Photo: © CHANEL Haute Joaillerie 2021. 右/「N°5 アブストラクション」ネックレス(YG×PT×ダイヤモンド×イエローダイヤモンド)¥348,920,000(参考価格)
グラフィカルな香水瓶の中にセンシュアルな芳香を潜ませた「N°5」。そんなシャネル特有のコントラストをしなやかかつ構築的なハイジュエリーに投影。左/ハイジュエリー コレクションのデザインを手掛けた、シャネル ファイン ジュエリー クリエイション スタジオ ディレクター、パトリス ルゲローによるイラスト。Photo: © CHANEL Haute Joaillerie 2021. 右/「ボトル」のテーマを抽象的に捉え、5月に発表された芸術的ユニークピース。「N°5 アブストラクション」ネックレス(YG×PT×ダイヤモンド×イエローダイヤモンド)¥348,920,000(参考価格)

挑戦するヒロイン、マドモアゼルの美の遺産

パンツスタイルにコスチュームジュエリー、リトルブラックドレス。メンズウェアの素材だったツイードやジャージーを女性用ワードローブに採用するなど、モード界に数多くの新機軸を打ち出した稀代のクチュリエ、マドモアゼル シャネル。制約や古い因習を打破し、女性たちの自由を追求する孤高のスピリットは、ファッションの粋を超えてフレグランスの世界にも及んだ。

“女性そのものを感じさせる、女性のための香り”を──マドモアゼルの願いを受けて、初代調香師エルネスト ボーによる「シャネル N°5」が発表されたのは、今からちょうど100年前、1921年のこと。単一の花の香水が主流だった当時、ジャスミンをはじめとする80種類以上の天然香料に合成香料アルデビドを組み合わせ、香りをコラージュするという前代未聞のコンセプトを打ち立てた。一人ひとりの肌と溶け合い、まとう女性の肌にオーラのごとく息づく。そんな花々のブーケこそ「N°5」だ。

「N°5」の革新性は、その現代的なネーミングと、装飾を排したシンプル極まるボトルデザインにおいても並外れている。その名の由来には諸説ある。数字の5はマドモアゼルのラッキーナンバーであったこと、また彼女は獅子座生まれであり、十二星座の5番目に相当するということ。さらに、5番目の試作品をマドモアゼルが選んだからという説も。

シャネルだけが創造しえる、100年の物語を宿す輝き

そして、伝説の幕開けから一世紀の時を経た記念すべき2021年、メゾン初の香水に捧げるハイジュエリー コレクションがローンチした。デザインを指揮したのは、ファイン ジュエリー クリエイション スタジオ ディレクターのパトリス ルゲロー。マドモアゼルがその生涯においてただ一度だけ発表し、コンサバティブなパリの宝飾界に衝撃をもたらした、1932年のハイジュエリー コレクション「Bijoux de Diamants(ダイヤモンド ジュエリー)」の世界観もまた、パトリスのインスピレーション源となった。

香水とハイジュエリーという、マドモアゼルが残したふたつの偉大なヘリテージを「コレクション N°5」に融合させたパトリス。その制作過程について、「香りの構成からボトルのデザインまで、N°5の魂が一貫して歩んできた旅を追体験するようなもの」だったという。「私たちは貴金属や宝石を使ったジュエリーの中に、移ろう香水の香りを表現したいと考えました。そして、このコレクションの表現方法、つまり、香水のアイコンをジュエリーのデザインに落とし込むというアイデアが即座に浮かんできました」と回想している。

2021年10月、パリで開催された「コレクション N°5」の発表記念ディナーには、シャネルのアンバサダーである女優マリオン コティヤールも登場。ダイヤモンドが瞬く「エターナル シャネル N°5」ネックレスを着用して、類い稀な輝きの誕生を祝した。
2021年10月、パリで開催された「コレクション N°5」の発表記念ディナーには、シャネルのアンバサダーである女優マリオン コティヤールも登場。ダイヤモンドが瞬く「エターナル シャネル N°5」ネックレスを着用して、類いまれな輝きの誕生を祝した。

「コレクション N°5」は、名香にまつわる5つのエレメントから構成される。長方形の角を落とした八角形のシルエットを持つ「ボトルストッパー」、幾何学的な香水ボトルのフォルムを描く「ボトル」、アイコニックな数字の5を強調する「ナンバー」、フレグランスの中核をなす「フラワー」、そしてセンシュアルに移ろう残り香をイメージした「シヤージュ」。

100周年を祝う「N°5」イヤーの今年。55.55カラットもの大粒ダイヤモンドをセットした非売品のネックレスを3月に発表したのを皮切りに、5月には絢爛豪華なハイジュエリーピースの数々をリリース。10月にも、前述の5つのエレメントを語り継ぐ新たなピースが加わり、合計123点のハイジュエリーが「N°5」伝説を華やかに彩る。ここでは、10月に発表された最新作のハイライトを披露しよう。

香水ボトルから滴るエレガンスの雫

ひと目でそれと分かる、アイコニックな「N°5」のボトルのシルエット。本コレクションではボトルに備わるアイデンティティーを視覚化し、ハイジュエリーのデザイン要素に転換させた。パトリスはまず、ボトルストッパーの形と向き合ったという。その八角形のシェイプは、ヴァンドーム広場を彷彿させる普遍的な存在でもある。ボトルストッパーを模したデザインには、ダイヤモンドだけでなくロッククリスタルも多用。ストーンの透明感がフレグランスのボトルそのものを連想させ、ジュエリーのグラフィカルさを強調した。随所に見られるペアシェイプのジェムストーンは、ボトルからしたたり落ちる香水の滴をイメージ。流麗なカスケードと化して、エレガンスを解き放つ。

左/「ダイヤモンド ストッパー」ブレスレット 右/「N°5 カスケード」ネックレス
左/「ダイヤモンド ストッパー」ブレスレット(WG×ダイヤモンド×パール×ロッククリスタル×オニキス)¥46,090,000(参考価格)右/「N°5 カスケード」ネックレス(YG×ダイヤモンド×イエローベリル×トルマリン×スピネル×イエローサファイア×モルガナイト)¥52,910,000(参考価格)

ラッキーナンバー「5」に個性をまとう

マリオン コティヤールがプレビューイベント時にまとっていたのも、マドモアゼルお気に入りの数字「5」が主役のシリーズ。直線と曲線が力強いフォルムを生む「ナンバー」のチャプターは、象徴的なエンブレムのひとつとして本コレクションを印象づける。5がジオメトリックなデザインと一体化する造形美は、香水「N°5」と同様に「抽象性」を備え、装う女性のパーソナリティを巧みに際立たせている。

左/「エターナル シャネル N°5」 右/「リボンド N°5」イヤリング
左/「エターナル シャネル N°5」(WG×ダイヤモンド)¥193,160,000(参考価格)右/「リボンド N°5」イヤリング(WG×ダイヤモンド×パール)¥33,660,000(参考価格)

花々から残り香まで、移ろう香りと官能性の余韻

「N°5」の原料である花々や香りそのものにまで、輝きのエレメントを求めたハイジュエリー コレクション。フレグランスの構成要素となったジャスミン、メイローズ、イランイランの花モチーフをあしらったダイヤモンドのブーケも、特別な華やぎを添える。5番目のエレメントは、フランス語で残り香を意味する「シヤージュ」。硬質な貴金属と宝石で、目に見えず移ろいゆく「残り香」を表現するとは、どれほど耽美で挑戦的なことだろう。香りの芸術品と称される「N°5」のごとく、素肌の上で揺らめき溶けていくようなしなやかさをかなえたのは、シャネルが誇る職人たちの専門性と経験の賜物。まとう人の一部となる、抽象的な魅力を見事表現している。

左/「アブソリュ N°5」リング 右/「ゴールデン シヤージュ」ネックレス
左/「アブソリュ N°5」リング(WG×ダイヤモンド)¥336,490,000(参考価格)右/「ゴールデン シヤージュ」ネックレス(WG×YG×ダイヤモンド×イエローサファイア×スペサルタイトガーネット)¥137,060,000(参考価格)

5つのエレメントを通して、「N°5」という揺るぎないアイデンティティーが描かれた至高のハイジュエリー コレクション。まとえばとびきりやわらかに肌に寄り添い、あらゆる女性の在り方を肯定するマスターピースが、ハイジュエリーの境界を軽やかに越えていく。

今年10月、パリの発表会で撮影された特別動画を公開。幾千もの煌めきに満ちた「コレクション N°5」の耽美な世界をお見逃しなく!

問い合わせ先/シャネル(カスタマーケア)TEL: 0120-525-519

※掲載した商品の価格は、すべて税込み参考価格です。

Text: Etsuko Aiko
Editor: Kaori Takagiwa

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