GUCCI グッチ
今年、ブランド創設100周年を迎えたグッチ。ホットなニュースやイベントが目白押しのなか、ブランドの顔ともいえるアイコニックなアイテムの新作も続々登場。名品中の名品といわれ、世界中で時を超え愛されてきた「バンブーハンドル バッグ」の魅力に迫る。
知られざる「バンブー」伝説
グッチの長い歴史において、特筆すべきアイコンといえば、ホースビット、GGパターン、フローラ プリント、ジャッキー バッグなど枚挙にいとまがない。なかでもバンブーハンドル バッグのデビューは衝撃的だった。
バンブー(竹)をハンドルに採用したバンブーハンドルのハンドバッグは、1947年、イタリア・フィレンツェにあるグッチの工房で誕生した。戦後の資材不足のなか、当時、日本から輸入することができた竹を、グッチの職人たちは革新的なアイデアでもって美しいハンドルへと昇華させたのだ。竹の若い茎をバーナーの熱で柔らかくさせ、一つ一つ職人の手によって“U”のシェイプに加工。そのバンブーハンドルを、4つのメタルループでハンドバッグに取り付け完成させた逸品は、卓越したクラフツマンシップと美意識が宿るメイド・イン・イタリーとして世界中に知れ渡る。
グレース・ケリーをはじめ、エリザベス・テーラーやデボラ・カーなど、世界中のセレブリティたちが瞬く間に公私にわたって愛用し、グッチの歴史と伝統を象徴するバッグとなった。そして、ハンドルやクロージャーのみならず、バンブーからインスパイアされたデザインディテールは、後に、傘の持ち手やウオッチ、ジュエリーなど幅広いアイテムに反映され、グッチを語るうえで欠かせない存在となったのだ。
ブランド創設100周年を祝し、クリエイティブ・ディレクター、アレッサンドロ・ミケーレの指揮のもと、ますます魅力的に時代と共に進化するバンブーハンドル バッグから目が離せない。
※この特集中、以下の表記は略号になります。H(高さ)、W(幅)、D(マチ)
※掲載商品の価格は、すべて税込み価格です。
Photos: Asa Sato Editor: Maiko Hamano