世界各国で開催中の「MEET THE DREAMHERS」イベントの一環として、昨年のマドリードに続き、今年はシンガポールに6人のDREAMHERSが集結。各国を代表する独創的な女性たちに加わり、10月にゼニスのグローバル フレンド オブ ブランドおよびDREAMHERSに就任したホラン千秋も参加。彼女のインタビューと共にイベントのもようをリポートする。
DREAMHERSとは、女性にとって生きにくい時代、夢に向かって努力している女性たちを讃えたいという思いから、新作「デファイ ミッドナイト」の発表に伴い、2020年に始動したプロジェクト。ブランドフィロソフィーである「TIME TO REACH YOUR STAR」(最も高い、あなたの星をつかむために)を体現する企画であると共に、1865年の創業以来、時計製造において数多くの偉業を成し遂げながらも、挑戦し革新を続けるゼニスの姿勢とも呼応している。
各国のDREAMHERSはまさに個性豊かな顔ぶれ。エクストリームE電動ラリー レーシングのドライバーである英国出身のキャシー・ムニングス、SNSを通して新しいリスナーを開拓しているフランス出身のバイオリニスト、エスター・アブラミ、自身の経験を生かし、LGBTQ+の活動を行うカナリア諸島出身の女優、ローラ・ロドリゲス、シンガポールを代表する女優兼モデル、活動家のシェイラ・シム、アクティブウェアブランド「VIASWEAT」の創業者、台湾出身のメロディー・スー。それぞれが困難を克服し、夢を追いかけ、かなえたいと挑戦し続けている。
イベントに登壇したホラン千秋は、自身の現在のポジションを得るためにたどった挫折、努力、成功を語った。
「何回もオーディションに落ちると自分は価値がない存在と思ってしまう。でも、22歳の時に受けたオーディションが私の人生を変えてくれました。以後、さまざまなエンターテインメントの仕事をするようになり、ミュージシャンのインタビューは50〜70組に至るまでに。今私が大切にしている言葉は“BE TRUE TO YOURSELF”(自分に正直に)です」
週5日は報道番組のキャスター、音楽番組やバラエティーのMCなど、さまざまな顔を持つホラン千秋。彼女の原動力は何だろうか?
「普段生活をしていて、ふと夜空を見上げると星や月が出ていますよね。幼い頃は、その星に追いつこうと思って追いかけてみるんですけど、どうしても追いつけない。夢や目標も同じで、一歩夢に近づいたと思っても、その星は思いの外遠くにあったというか。そのもどかしさや悔しさが、夢というものに対する『もっと上を目指したい』という原動力になっている気がします。また、頑張るという意味では、私のチームや家族と『こんなことできてよかったね、うれしいね』『すごいね』という時間を共有できる楽しさや尊さを、30歳を超えてより感じるようになりました。今まで支えてくださった皆さんがうれしそうにしていると、もっと何か眩しい瞬間を届けられたらなと思う。その2つですね」
6歳でモデルとしてキャリアをスタートしたが、その後トントン拍子という訳でもなかった。
「夢がかなうタイミングは人それぞれで、早く始めたから早く成功するわけでもないし、遅く始めた人が自分より先にどんどん売れていくこともある。運とタイミング、出会いが大きい。特に芸能界という仕事では。もちろん他のビジネスでも同じだと思いますが、いかに運をつかんで、一つ階段を上っていくか。もちろん私にも難しい時期はあったのですが、仕事がないときに何ができるかとその都度考えて、もがいてきたからこそ今があるかなとは思います」
現在、思い描く夢とは?
「今回のような、DREAMHERSやゼニスの皆さんに英語でコミュニケーションをする機会はとても緊張します。父とは日常会話で英語を使っていますが、日本語ほど自由に操れないですし、世の中で通用する英語を使う場面は仕事としても割合としても少ない。でも英語を使って仕事をすると日本にはない物事を見る尺度が存在することを認識できますし、それはどちらがいい悪いではなくて、もっと自由でいいんだ、自分の世界を広げられるんだということを感じられるので、苦手な英語を使って今回のような仕事をする機会を増やしていきたいです。それが1年先なのか10年先なのかわかりませんが、怖いけれどそういう経験を積んでいくことで、自分はまだまだ小さいんだ、よし頑張りたい、って思える成長のきっかけになるはず。もちろんレギュラー番組で信頼している仲間たちと安心できる場所で仕事をする良さもありますが、あえて自分を不安定な環境に置くことで、普段は要求されない努力が発生すると思うので。安定と不安定を行き来することで、相乗効果でそれぞれが大きく広がっていけばいいなと考えています」
問い合わせ先:ゼニス infozenith.jp@zenith-watches.com
Text: Mika Koyanagi
Editor: Kaori Takagiwa