箱根連山の絶景と2つの泉質の温泉。山のリゾート「ふふ 箱根」で心身を回復

2022.06.24

箱根連山の絶景と2つの泉質の温泉。山のリゾート「ふふ 箱根」で心身を回復

2007年の熱海を皮切りに、河口湖、奈良、日光、京都にスモールラグジュアリーホテルを開業し続けてきた「ふふ」が、22年1月に「ふふ 箱根」をオープンした。場所は、箱根連山が広がる強羅の地。
 強羅といえば箱根のなかでもゆったりと落ち着いて過ごせる温泉地というイメージがあるが、「岩が多い」というのも特徴だそう。強羅という珍しい地名の由来も、石がごろごろしているから、地盤が亀の甲羅のように硬いから、など諸説ある様子。
 「ふふ 箱根」ではそんな強羅特有の地形にインスピレーションを得て、岩肌をイメージした壁面や岩石のカウンターをはじめ、神奈川県真鶴周辺でのみ採掘される希少な本小松石をインテリアやアートに採用。かと思えば、ふと目をやると竹籠の花器にかれんな花が揺れていたり、木々をイメージしたアロマオイルがふわりと薫ってきたりなど、力強さと繊細さのコントラストがまさに箱根の大自然を思わせる。

「ふふ 箱根」は箱根登山鉄道・強羅駅からタクシーで5分。
「ふふ 箱根」は箱根登山鉄道・強羅駅からタクシーで5分。強羅駅からの無料送迎サービスもある。
エントランスホールでゲストを迎えるのは、約400年前に箱根火山の噴火で生まれた希少な本小松石。
エントランスホールでゲストを迎えるのは、約400年前に箱根火山の噴火で生まれた希少な本小松石。中央に生けられた花とのコントラストが印象的。正面はHOSOOのテキスタイルによるアート。

客室は全39室で、すべてスイート。大きな窓の向こうには山々の稜線が広がり、さっそく窓を開けて大きく深呼吸。植物のみずみずしい香りを帯びた、少しひんやりとした新鮮な空気が身も心も満たしてくれる。パブリックエリアと同様に岩や木、竹など自然素材の質感を生かした室内はとても居心地がよく、大きなソファやデイベッドに体を預けて、空と山の風景をいつまでも眺めていたくなる。

ふふラグジュアリープレミアムスイート。
ふふラグジュアリープレミアムスイート。岩石や竹細工の花器に生けられた季節の草花からも自然を感じられる。
客室には、小松石のストーンディフューザーが。
客室には、小松石のストーンディフューザーが。木々や岩をイメージしたオリジナルのアロマオイルが爽やかに薫る。

「ふふ」といえば全室に客室風呂を備えているのも魅力のひとつだが、「ふふ 箱根」の客室風呂は温泉で、しかも大浴場と客室風呂とで異なる2つの泉質を楽しめる。
 最上階に設けられた大浴場は、箱根連山の絶景が目の前に広がる素晴らしいロケーション。こちらの泉質は、硫黄を感じる乳白色の「大涌谷温泉」。一方、客室風呂は塩化物を多く含む「強羅温泉」。まずは大浴場で、肌の角質を洗い流してくれるという大涌谷温泉に浸かり、その後、湯上がりのあとも潤いを長く保つといわれる強羅温泉を楽しむのがこちらの流儀。そのとおりに試してみると、確かに肌がつるつる、しっとりとする感覚があり、気分が上がる。

山の稜線や襞(ひだ)を見晴らせる大浴場。
山の稜線や襞(ひだ)を見晴らせる大浴場。

夕食は日本料理「山の笑(やまのえ)」または鉄板焼き「石ずえ」の2つのチョイスがあるが、おすすめは前者。というのも、会席料理にしては珍しいプリフィックススタイルで、前菜、お椀、お造りの先は、メイン料理の「進め肴」、食事、水菓子をなんと20品以上(!)から選べるのだ。
 「進め肴」は17品から3品を選ぶというもの。旬の食材の揚げ物、肉料理、魚料理、小鍋などのほか、鉄板料理「石ずえ」の黒毛和牛のステーキやアワビのバター焼きなども含まれる。コース料理はボリュームが多くて食べ切れるか不安という人は、軽めの皿のみで構成することもできるし、スタッフの方の話によると、3品とも鉄板料理をチョイスするガッツリ派もいるとのこと。選択肢が多すぎて決められない人は、品書きと合わせて渡される「料理長のおすすめ」を参考にするといい。
 日本料理でありながら、「進め肴」にはフレンチの手法を思わせるものもいくつかあり、ひと皿ごとに驚きと発見がある。ワインや日本酒のペアリングがまたよく合う。

日本料理「山の笑(やまのえ)」のディナーの前菜盛り合わせの一例。
日本料理「山の笑(やまのえ)」のディナーの前菜盛り合わせの一例。器も特注するなどのこだわりが。
「進め肴」は名のとおり、お酒が進むメイン料理。
「進め肴」は名のとおり、お酒が進むメイン料理。こちらは肉料理の一例、国産豚の骨付きロースト。
翌朝の朝食は、これまた豪華な和朝食。
翌朝の朝食は、これまた豪華な和朝食。強羅をイメージした「ごろごろカレー」がついてくるのもユニーク。

最後にもうひとつ紹介したいのが、「発酵温熱木浴」。いわゆる酵素風呂の一種で、ここではヒノキパウダーを使用するのが特徴。吉野の特定無垢ヒノキパウダーのみを用い、電気などの人工的な熱源で加温するのではなく、自然界に生息する微生物のぬくもりと発酵の力だけで保温する。
 ということで、いざ、ヒノキの香りが漂うパウダーに包まれて15分。私は暑がりかつ汗をかきやすい体質なので、ポカポカ心地よいというよりはじわじわ熱いという体感で、顔は真っ赤、汗もびっしょりの状態に。ちょうど疲れがたまっていたタイミングだったからか、入浴後はだるさ、肌荒れといった好転反応が現れたが、数日後にはすっきり。冷えが気になる人、デトックスしたい人は試してみてはいかがだろうか。

館内のスパ「桧香 -HINOKA-」で、ヒノキパウダーに包まれながら発酵温熱木浴を。
館内のスパ「桧香 -HINOKA-」で、ヒノキパウダーに包まれながら発酵温熱木浴を。トリートメントメニューもある。

新型コロナウイルス禍が続いているとはいえ、さまざまな規制が解除され、また一歩、新しい日常へとシフトしつつある昨今。リアルでのミーティングや会食が増えて急に慌ただしくなり、どことなく気持ちが落ち着かないと感じている人も少なくないだろう。
 そんなときこそ必要なのは、心と体を回復させる旅。四季折々の表情を見せる箱根連山を望みながら、美肌の湯につかり、旬の食材にこだわった料理を心ゆくまで味わう。大自然を感じながら、ただ何もせずにぼんやりと心地よく過ごす至福の時間を、「ふふ 箱根」は約束してくれる。

ふふ 箱根

神奈川県足柄下郡箱根町強羅1320-807
☎0570-0117-22
全39室 ¥82,800~(1室2名利用時の1泊室料、税・サービス料込み、入湯税込み)

Editor: Kaori Shimura

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