植物原料から美しい未来へ。シャネルのオープンスカイ ラボラトリー

SDGsの「今」vol.13

2022.11.11

植物原料から美しい未来へ。シャネルのオープンスカイ ラボラトリー

SDGsをめぐるラグジュアリー界の最前線をご紹介する連載企画。第13回目は、スキンケア製品の原料が育まれる気候や風土、土壌、生態系にいたるまで、植物原料にこだわり続けるシャネルのサステナブルな物語をお届けしよう。シャネルがこれまでにない植物原料の供給拠点として、最初の自社農園「オープンスカイ ラボラトリー」をマダガスカルに設立したのは、今から10年前のこと。メゾンは今日、世界に5カ所あるオープンスカイ ラボラトリーで、土壌から栽培、植物成分抽出までを徹底管理し、極めて透明性の高い化粧品開発に取り組んでいる。豊かな自然の恵みを培い、観察し、実験を行う。植物の栽培には化学物質も一切使用しない。シャネルがそこに美しさを見出し歩み続ける、自然との永久的共生とは?

自然の恵みから奇跡のスキンケア成分を引き出す

SDGsをめぐるキーワードが美容業界のスタンダードとなって久しい昨今。“サステナブルであること”は、作り手にとっても買う側にとっても不可欠の視点だか、化粧品としてのクオリティーとサステナビリティーを高いレベルで実現させることは、一朝一夕には成しえない。当然ながらシャネルのビューティにも、ガブリエル シャネルの時代から自然と向き合ってきたメゾンのルーツがある。

その原点は、希代のクチュリエ、ガブリエル シャネルの本物を追求する価値観。1921年に「シャネル N°5」を生み出し、27年に初のスキンケア製品を手がけた彼女が抱いた、使用原料の品質に対する徹底したこだわりだ。世界の誰もが知る名香が誕生してから100年以上の間、メゾンは原料である花々の栽培に独自の知見を深めてきた。N°5に欠かせないローズ ドゥ メとジャスミンのクオリティーを維持するため、87年には南仏グラースの花栽培農家とパートナーシップを締結。生産者との提携は、当時としては先駆的な試みだった。そうして自然の叡智を守りながら最高品質の原材料を育み、サプライチェーンの管理も行う、独自のエコシステムを確立してきた。

“美しさとは、自らが蒔いたタネを実らせて収穫していくこと”であるとシャネルは宣言する。尊き自然を着想源とし、フェアトレードや生物多様性の保持、環境保全・地域に貢献する生産方法、植物に関する無形遺産の保護など、5つの原則を掲げながら、長期的な視点で自然との共生に取り組んでいる。

ヴァニラから始まったシャネルの植物研究施設。
ヴァニラから始まったシャネルの植物研究施設。2002年、マダガスカル島に初のオープンスカイ ラボラトリーを開設。ヴァニラ プラニフォリアという種に隠された驚異的な再生作用をもつ有用分子の発見から、06年にサブリマージュのラインが生まれた。

高品質な天然成分を独自開発するために、栽培から実験までを行う植物研究所こそ、オープンスカイ ラボラトリー。2002年、マダガスカル島での開設を皮切りに、世界5つの異なる気候帯に自社農園兼ラボラトリーを構え、それぞれの植物に適した場所で科学研究を行っている。前述のマダガスカル島ではヴァニラ、フランス南西部ではカメリア、南仏アルプスではアンティリスとソリダゴ、コスタリカではグリーンコーヒーの栽培やメリポナの養蜂を。そして、新たに5つ目のオープンスカイ ラボラトリーがブータンに誕生。修復効果を秘めた高山植物スウェルティアの有用成分が発見され、最高峰スキンケアライン「サブリマージュ」の新作美容液に採用されたばかり。

「サブリマージュ」は、自然の驚異と最先端技術の結晶。
「サブリマージュ」は、自然の驚異と最先端技術の結晶。エイジングのサインにアプローチするマダガスカル島のヴァニラ プラニフォリアの恵みを凝縮した、シャネル最高峰のシリーズ。上から、サブリマージュ ラ クレーム N 50g¥51,150 サブリマージュ ラ クレーム ユー N 15g¥26,950 サブリマージュ レサンス フォンダモンタル 40ml¥57,200/すべてシャネル(シャネル カスタマーケア)

カメリアの里、ゴジャックで見いだされた神秘

フランス南西部にある小村、ゴジャックにあるオープンスカイ ラボラトリーでは、ガブリエル シャネルが生涯こよなく愛したカメリアの花の生産・研究開発が主役だ。ゴジャックの地で、カメリアの権威である植物学者ジャン・トビ氏と協力しながら、シャネルは1998年からカメリアの栽培を推進してきた。カメリアの花に備わるシンプルさとピュアなフォルムの美しさ、厳寒の冬に花を咲かせる生命力は、ガブリエルを魅了し続けた。そしてのちに、トビ氏が管理するカメリア農園にある2000種ものカメリアから選び抜かれた品種、アジア原産のホワイト カメリア“アルバ プレナ”は、メゾンの科学者たちを魅了することとなった。

繊細なホワイト カメリアの花は、一輪ずつ手作業で直感的にかつ正確に摘み取られる。
フランス南西部ゴジャック村にあるカメリア農園。
フランス南西部ゴジャック村にあるカメリア農園。繊細なホワイト カメリアの花は、一輪ずつ手作業で直感的にかつ正確に摘み取られる。

冬に開花し、香りを持たないホワイト カメリア。氷点下15度まで耐えられるその高い抵抗力に着目したシャネルの科学者たちは、ラボラトリーが保有するカメリアを徹底分析し、カメリア ジャポニカ“アルバ プレナ”という品種が保湿効果の高い有用成分を含み、その細胞は優れた再生作用をもつという事実にたどりつく。間もなくその純白のカメリアは、「イドゥラ ビューティ」シリーズを生み、シャネルのスキンケアを代表する原材料となった。農園と研究所が隣接するゴジャックは、世界各地のオープンスカイ ラボラトリーにおいて特殊な存在だ。カメリア ジャポニカ“アルバ プレナ”の収穫は、朝露が乾いて最も乾燥した時間帯に手作業で行われる。収穫を終えるやすぐに計量され、研究所で冷凍される。繊細で変化しやすい花から高品質な状態の成分を抽出するために、至近距離で足並みをそろえて分析することが重要なのだ。

真っ赤なカメリアが導くエイジングケア新時代

ゴジャックで育まれた燃えたつような真紅のカメリアが今年、シャネルの新しい伝説を刻んだ。その品種の名は、カメリア ジャポニカ“ザ ツァー”。20世紀初頭、壮麗な美しさを讃えて“皇帝”と命名されたという。その花から抽出された有用成分が、レッド カメリア ペタル エキス。肌を整える特性の発見から、新ビューティライン「N°1 ドゥ シャネル」のセンセーショナルなデビューへと実を結んだ。

25年前からシャネルと協働するカメリアの世界的権威、ジャン・トビ氏。
25年前からシャネルと協働するカメリアの世界的権威、ジャン・トビ氏。プロトカテク酸を多く含むレッド カメリアから、今年新たなエジングケアラインが始動した。
(左)カメリア ジャポニカ“ザ ツァー”。(右)ラボラトリーには、花から有用成分を抽出する前の処理部門も併設。
(左)“皇帝”の名のごとく堂々と威厳に満ちて。赤く大きな花びらを咲かせるカメリア ジャポニカ“ザ ツァー”。(右)ラボラトリーには、花から有用成分を抽出する前の処理部門も併設。シャネルの研究所が有する独自の知見によって、レッド カメリアのエネルギーが製品へと生まれ変わる。

情熱的な赤いパッケージが印象的な「N°1 ドゥ シャネル」。並外れた生命力をもつレッド カメリアの有用成分、プロトカテク酸のビューティ エナジーを注ぎ込んだイノベーティブな製品だ。エイジングのサインにアプローチし、生き生きと艶やかに輝く肌へと導いてくれる。フォーミュラは最大97%自然由来で、カメリア由来成分を最大76%配合。有用成分の根幹を担うレッド カメリア ペタル エキスのほか、みずみずしさを与えるカメリア ウォーター、潤いで包み込むカメリア オイル、肌を保護する機能を高めるカメリア イースト エキスまで、カメリアのパワーを余すことなく融合させた。

セラム N°1 ドゥ シャネル
「N°1 ドゥ シャネル」の顔として話題沸騰中の美容液がこちら。ビューティ エナジーをめぐらせ、シワ、毛穴、弾力強化などエイジングケア効果を発揮。セラム N°1 ドゥ シャネル 30ml¥13,200 50ml¥17,600/シャネル(シャネル カスタマーケア)

あらゆる女性像を肯定し、あらゆる種類の美しさを自然の中に見いだし続けるシャネル。その独自のスキンケアが生まれる場所、オープンスカイ ラボラトリーは、メゾンが課した社会・環境への責任を、それぞれの地域に合わせて具現化したマニフェストにほかならない。女性たちが選ぶコスメひとつが社会貢献につながっていく現代。由緒正しき植物研究所で、自然との対話から創造されるシャネルのスキンケア製品を、あなたも手にしてみてはいかがだろう。

問い合わせ先/シャネル カスタマーケア 0120-525-519

※掲載商品の価格は、すべて税込価格です。

Photos: ©CHANEL
Text: Etsuko Aiko
Editor: Kaori Takagiwa

TOPヘ