ロゴ画像 創発を生み、
豊かな社会をつくろう

NECソリューションイノベータ
代表取締役 執行役員社長 石井力氏

メイン画像 メイン画像 提供:NECソリューションイノベータ

ICT(情報通信技術)で利便性の高いデジタル社会の構築を進めるNECグループの中核企業、NECソリューションイノベータ。自治体サービスの向上や流通システムの改革など技術者たちが向き合うテーマは人々の生活に根ざしており、その実現には「現場を知り人と積極的に交流したい」という志と粘りが必要だ。石井力社長は社員との対談でそんな熱量を共有し、「創発を生む組織をつくり、豊かな社会を実現しよう」と誓い合った。

高い技術力と
イノベータの目線を
持つ人材を育てる

石井 急速に進む社会のデジタル化を支えるのは、様々なICTシステムです。これらのシステムを止めないためには何よりも信頼性が重要であり、これを生み出す技術者を多数擁するのが当社の強みです。

業務をデジタル化する際にはシステムを設計・開発し実際に稼働させる「実装」領域が重要な役割を担います。当社はNECグループで実装のノウハウや実績を数多く持っており、顧客の企業や自治体、さらにその先の生活者へ様々な価値を提供します。

NECソリューションイノベーター2030ビジョン

2020年にグループ全体のパーパス(存在意義)が示され、これを踏まえて当社は2030ビジョンとして「高い技術力とイノベータの目線で社会価値を創造するソフトウェア&サービス・カンパニー」を掲げました。当社は工場を持たず、ハードウエアは作っていません。当社が提供する価値の源泉は人材です。今後の当社の10年は社員の成長にかかっており、高い技術力とイノベータの目線を持った人材を育てています。

實平 私は大学時代に3年間、スーパーでアルバイトをしていました。レジ打ちや商品管理を担当しながら、店舗運営を支えるICTの力に驚きの連続でした。そこから小売業のシステム開発に携わりたいと考えるようになり、小売業界にシステムを提供する当社に入社しました。現在はスーパーの次世代POSレジのプロジェクトのメンバーです。

實平さん 實平さんは「学生時代のアルバイトがきっかけで小売業界に強い当社を志した」という

松島 学生時代は高齢者マンション内にあるレストランでのアルバイトをしており、独居者が部屋で心筋梗塞により突然亡くなる経験もしました。「何とか救う方法はなかったのか」と自問するうちにシステムで課題を解決したいと思うようになり、ヘルスケア分野に力を入れる当社を選びました。

現在の部署では、熊本県荒尾市で疾病予測の結果を踏まえた生活習慣改善を促すアプリを市民に提供しています。より効果的に生活習慣改善に取り組んでいただくために市担当者と連携しながら、電話やSNS(交流サイト)を通じた市民向けの生活習慣改善の助言や啓発イベントの企画をしています。 市民の生活習慣改善のきっかけや地域での新たなつながりをつくり、サービスの改善につなげていくことにやりがいを感じています。

石井 企業が存続する意義は、事業を通じた社会貢献です。当社が持つテクノロジーの中で、疾病を予測するという分野では少しアドバンテージがあります。未来への私たちの大義は未病の世界をつくっていくことで、それがヘルスケア事業です。

疾病の予測ができても人々の行動変容が伴わないと、結局は病気になってしまう。行動変容を私たちのソリューションの軸にしたい。まずは一人ひとりの取り組みを増やす。個人が集団となり組織や会社に広がる。やがては住んでいる自治体ごとに浸透し、最終的には国全体に広がる。要は社会のウェルビーイング(心身の幸福)を高めていきたいということです。人々の健康だけでなく、国の医療費の削減、財政の健全化に貢献できます。

職場には
チーム一丸となる「共助」がある

石井 座学の研修や社内でパソコンに向かっているだけでは足りない。現場に足を運び人と真正面から向き合い、きちんと話を聞きどこに課題を抱えているのかを知る。文理融合的な考え方で広い視野でお客様の目線を持つ感覚が大事です。

實平 より多くの現場に出向き、流通企業の従業員の方と消費者に寄り添った開発ができるシステムエンジニアになりたいです。

石井 私が社内に宣言しているのが三位一体経営です。若い社員には自分が何に強いかを知り「誰にも負けない」という分野を磨く「自助」を期待したい。ミドル層にはコーチング力を高め若手の伴走者となる「共助」を求めます。そして経営陣の役割は社員が成長する環境をつくる「公助」です。

松島さん 松島さんは市民の生活習慣改善のきっかけづくりやサービスの改善にやりがいを感じているという

實平 私は文系出身でICTの知識は乏しく、入社してからも不安でいっぱいでした。ただ、充実した研修制度によって1年間でプログラミングの基礎を身につけ、開発プロセスが分かるようになりました。職場にはチーム一丸となる「共助」があります。

先輩と経験・知識共有、
プレッシャーを乗り越える

松島 荒尾市民の健康増進をフォローする仕事は、4月に新設されたサポートサービス本部でゼロから立ち上げました。最初は何をすればいいのか分からず、プレッシャーがありましたが、先輩方と経験や知識を共有し、乗り越えています。

石井社長 「信頼性の高いシステムを生み出す技術者が当社の強み」と石井社長

石井 23年度は「Dive into Changes」をテーマにしています。変化の激しい時代だからこそ、変化を楽しみ挑戦する人材育成を、報酬、働く環境、教育など人への投資を行いながら進めています。人材が育ち、「自助」と「共助」「公助」の仕組みがかみ合ったときに組織の創発性が生まれると考えます。

社会課題は複雑であり、解決するには当社のみならず顧客企業や自治体との協働関係が欠かせません。だからこそ社内で生まれた創発でパートナーとの創発も誘発し、人々の暮らしを豊かにするテクノロジーやソリューションにつなげたいのです。

座談会出席者

座談会出席者 プロフィル

松島涼介(まつしま・りょうすけ)さん(写真右)
フォーネスライフ出向
高齢者マンションでのアルバイト経験から介護の世界を変えるという使命感を持つ。23年からNECソリューションイノベータ子会社、フォーネスライフ出向。入社2年目。

實平みなみ(さねひら・みなみ)さん(中)
リテールソリューション事業部
22年から大手スーパーのPOSシステム構築に携わる。店頭で従業員や消費者がわかりやすいレジ操作ができるようにするのが目標。入社3年目。

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