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「民藝」進む再評価
現代のインテリアに、アートに無名の職人の手仕事に敬意を払う「民藝(みんげい)」という言葉が生まれて約100年。最近、展覧会が開かれたり、専門店が開業したりするなど、インテリアやアートとしての現代的な価値に改めて光が当たりつつあります。日常生活の道具が秘めた美しさを探りました。
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東京・立川のオーベルジュ、
かけがえのないときを過ごす東京都立川市に2023年開業した日本料理店「オーベルジュときと」。この店は「京都吉兆嵐山本店」で修業した先輩後輩の間柄である3人の料理人が中心となって切り盛りしています。藤井聡太八冠の王将戦の舞台にもなった、非日常へと誘う料理店の魅力に迫ります。
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「アマン」がデザインする暮らし
進むホテルとの融合2023年11月、東京都港区にある麻布台ヒルズの高層階に誕生した「アマンレジデンス 東京」。全91戸の住居はプールやスパ、プライベートダイニングルームなどを備え、ホテルのようなサービスを受けられます。アマンが考える世界最高峰の住まいと暮らしとは。
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フランス発「Miso」
発酵のおいしさ広げるフランスで味噌(みそ)文化が進化しています。首都パリの発酵食品店「マイ・フェルマンタション(私の発酵)」に並ぶのはルピナス豆、キクイモ、ライ麦パンなどを原材料にしたユニークな味噌の数々。ビーガン志向も高まるフランスの「Miso」の食文化を探りました。
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怖い、けど止められない
社会問題を提起する二つ星店デンマークの首都コペンハーゲンにあるレストラン「アルケミスト」。ミシュラン二つ星を獲得した料理の数々は美食の概念を覆します。ヘッドシェフで共同オーナーのラスムス・ムンクさんは料理を通して「宇宙移住」「臓器移植」などの社会課題を提示し続けています。
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[FT]シャネルの旅するショー
「パリコレ以上の影響力」シャネルのビジネスにおいて、プレタポルテやオートクチュールより貢献しているという、「メティエダール」と「クルーズ」とは。ファッション部門のプレジデントに話を聞きました。フィナンシャル・タイムズ(FT)からの翻訳記事です。
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「日本の赤」ベンガラに脚光、
染め物や焼き物が世界魅了古来、魔よけや再生の色として広く使われてきた「赤」は、日本のシンボルカラーでもあります。その代表的な色材が酸化鉄、いわゆる鉄さびからできるベンガラです。中世に工芸品などを通じて世界を魅了した「ジャパンレッド」を日本各地に訪ねました。
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ミシュランシェフがチームで帰国
五感刺激するフレンチ2023年秋に開業した虎ノ門ヒルズにオープンしたフランス料理店「アポテオーズ」が話題です。シェフの北村啓太さんはパリの店でミシュラン一つ星を取りましたが、15年ぶりに日本に拠点を移し、腰を据えて料理に取り組んでいます。
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中国・プーアル産コーヒー
伝統茶の地で香り豊かに育つプーアル茶で有名な中国雲南省プーアル市で、上質なコーヒーが生まれています。雲南省はLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンが高級ワインを造るほか、キャビアやトリュフの産地にもなっており、コーヒーも美食家の関心を集めそうです。
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世界遺産アンコール遺跡群
祈りと誇り、生きる水の都カンボジアの世界遺産・アンコール遺跡群は、9〜15世紀の約600年間、26代もの王が築いた石造りの巨大建造物で知られます。2023年秋に大きな修復が終わり、ひとつの節目を迎えたかの地は、魂や信仰の場所としていまも生き続けています。
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フランス美食の400年
「食のエリート」たちはいま2023年に創建400年を迎えたヴェルサイユ宮殿では、歴史的な午餐や晩餐会が開かれてきました。美術や音楽と並ぶ芸術としてフランスの財産とされる「Gastronomie(美食)」。それを支える美食家とはどのような人たちなのでしょう。
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ナポリのネクタイ「マリネッラ」
歴代首脳に愛されて1914年イタリア・ナポリにドレスシャツの店としてオープンした「マリネッラ」。後に生産を始めたネクタイの品質の良さが評判を呼び、80年代以降、イタリア歴代大統領や首脳に愛されるまでに。人気の秘密を探りました。
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京都の若き日本料理人
チャーシューもコース料理に京都・平安神宮にほど近い場所にある「日本料理 研野(けんや)」。店主の酒井研野さんは、日本最大級とされる35歳以下の料理人のコンペティション「RED U-35」で日本料理人として初のグランプリを獲得、日本料理界の期待の星といわれます。
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「スローフラワー」で部屋を飾る
地球や環境に優しくその土地で農薬を使わず栽培された、風土に合った花を見直そうという「スローフラワー」の動きが欧米で広がっています。インテリアを彩る花えらびにも、新しい風が吹き始めています。ベルリンからのリポートです。
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よみがえるグランドツアー
インバウンドの富裕層に照準近代イギリスの上流階級の子弟や知識人らに流行した、教養を身につける旅、「グランドツアー」。数百年の時を経て、国内でも今、「日本版グランドツアー」を生み出そうという機運が高まっている。日本に眠る宝を見つける大旅行へようこそ。
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コスチュームジュエリー
ビンテージ品がアートに昇華コスチュームジュエリーとは、貴金属を使わず、その時代のファッションなどに合わせ作られた装身具のことです。ポール・ポワレ、クリスチャン・ディオール、シャネルなど著名なデザイナーが手がけた往年の名品とそこに込められた意味を読み解きます。
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アリス・ウォータースさん京都へ
新鮮食材を仲間と料理スローフードや地産地消という言葉が生まれる前の1971年にカリフォルニア州バークレーでレストラン「シェ・パニース」を開き、世界に影響を与えたオーナーシェフのアリス・ウォータースさん。カリスマシェフの哲学とは。
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ピエール・エルメさんの革新
パティスリーを高級店に世界で10の国や地域に約60店舗を構えるパティシエのピエール・エルメさん。世界で初めて店を出したのが東京だったことは案外知られていません。お菓子の世界をファッショナブルに革新したエルメさんに、現在・過去・未来を聞きました。
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国産コート、職人技生きる
「よいものを長く」に応える世界でも珍しいコートの専門工場、三陽商会のサンヨーソーイングファクトリーを訪ねました。「ほんとうにいいものを作ろう」と始まった、「100年コート」のプロジェクトから10年。職人の緻密な技術が質のいいコートを生み出しています。
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円い邸宅の謎 フランク・ロイド・ライトの面影に導かれ
20世紀を代表する建築家、フランク・ロイド・ライトが手がけた帝国ホテルのライト館が開業して、2023年は100周年を迎えます。ハンガリー生まれの建築家がつくった円形の家とライトの関わりを探してアメリカ各地を旅しました。
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80年代イタリアデザイン
「メンフィス」に光ふたたびミラノを中心に1980年から10年ほど活動したグループ、「メンフィス」がいま注目されています。戦後イタリアデザインを代表するエットーレ・ソットサスを中心に、日本から磯崎新や倉俣史朗なども参加していました。
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エルメスの工房に見る
素材に寄り添うものづくりエルメスに、2010年に誕生したメティエ(部門)のひとつ「petit h(プティ・アッシュ)」の工房を訪ねました。商品を作る際に生じる切れ端など埋もれていた素材を使い、新しいものづくりにつなげる、エルメス流サステナブルの試みです。
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京都発、アートのような生菓子
風景や記憶をとじ込めて京都・四条河原町にある「パティスリー&チョコレートRAU(ラウ)」。アシェットデセール(皿盛りのデザート)」を持ち運べるように再構築した斬新な生菓子で、人気を集めています。宝石のように美しいお菓子に込められた思いとは。
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インバウンド時代のホテルレストラン 日本の食を世界へ
東京・日比谷の帝国ホテルが2021年、初めて直営の日本料理店をホテル内にオープンさせて話題を呼びました。ホテルのレストランは国内外に個性を発信する場となりつつあるようです。時代とともに変化するその役割を探りました。
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モントレー・カー・ウイーク、
世界最大クルマ好きの祭典1937年型メルセデスから、ランボルギーニの最新電気自動車(EV)まで。伝説のクラシックカーやレースカーによるコンクールやラリー、数十億円もの名車が売り買いされるオークションなどを目当てに世界の富裕層らが集うイベントに潜入しました。
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新進眼鏡ブランド「アーレム」
細部に宿るこだわりパリ、ニューヨーク、サンフランシスコに店舗を持ち、日本でもセレクトショップで人気の眼鏡ブランド「アーレム」。パリにあるデザイナーの自宅を訪ねて、デザインへのこだわりを聞きました。9カ月かけてほぼすべて改装したというインテリアにも美意識が伺えます。
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ツリーハウスに泊まる
「樹上への憧れ」今もなお「泊まれるツリーハウス」が個性あふれる滞在先として外国人観光客にも人気が出るなど、自然を求める気持ちが高まっているようです。人が木に登りたがるのは、はたして類人猿が木の上で暮らしていたからでしょうか…考えてみました。
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「静かなぜいたく」が席巻
控えめな上質ファッション「クワイエット・ラグジュアリー」という言葉を知っていますか? いわば「静かな」富裕スタイルのことで、ロロ・ピアーナ、ヘルノ、ブルネロクチネリ、ザ・ロウといった知る人ぞ知るブランドが注目されています。その背景とは。
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幸せの泡シャンパン 気候変動に立ち向かい、実る多様性
シャンパンの出荷量は2022年に過去最高を記録しました。ルイ・ロデレール、ペリエ・ジュエなどの老舗メゾンやレコルタン・マニピュラン(RM)といわれる小規模生産者、RM専門のパリのショップなどを訪ねてわかった、変化するシャンパンの今とは。
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パールネックレスを糸で作る
老舗の技と新たな発想創業約150年、刺しゅうの老舗「笠盛」によるアクセサリーブランド「000(トリプル・オゥ)」が静かな人気を呼んでいます。シルク糸でできたアクセサリーは、軽く、水洗いもできて、金属アレルギーのある人も使いやすい。そんな優しさも人気の理由です。
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カンボジア料理、メコンが育む
おもてなし 外交樹立70年2023年秋冬シーズンは24型のTシャツを展開している日本ブランド「ATON」(エイトン)、1900年初頭からTシャツを作り続けてきた英国ブランド「サンスペル」。「きちんと」して見える、大人のTシャツを探しました。
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大人のTシャツ こだわりの素材・形でビジネスにも
2023年秋冬シーズンは24型のTシャツを展開している日本ブランド「ATON」(エイトン)、1900年初頭からTシャツを作り続けてきた英国ブランド「サンスペル」。「きちんと」して見える、大人のTシャツを探しました。
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責任ある豊かさ モナコで始まる「新ラグジュアリー」
F1やカジノ、豪華ホテル、三つ星レストランなどの華やかなイメージで知られる南欧のモナコが変わりつつあります。「レスポンシブル・ラグジュアリー」を合言葉に、サステナビリティーへと舵を切り、存在感を発揮する小国を訪ねました。
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ジャパニーズヘアで全米席巻
NY美容師界のレジェンドさらさらのストレートヘアに美しさを感じる感性は、日本人だけのものではないようです。1972年に渡米、アメリカに日本流のストレートパーマを広めたニューヨークの著名ヘアスタイリスト、サミー宮本さんの立身出世のストーリーです。
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日本人初、ロブション目指して
フランス料理人の最高峰へフランスで料理人に与えられる勲章で、ミシュランの星より栄誉と重みがあるといわれるMOF、フランス国家最優秀職人章をご存じですか? 日本人で初めて料理部門でMOFを獲得したシェフ、関谷健一朗さんのストーリーです。
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アンテプリマ30周年
ワイヤーバッグで快適、華やかに1998年、日本人女性として初めてミラノコレクションに参加して話題をまいた荻野いづみさんによる「アンテプリマ」。ブランドのアイコン的な存在であるワイヤーバッグは、今、若い世代に支持され、時代を超えて再びブームとなっています。
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京都・洛北のアフタヌーンティー
奥深い食文化味わう「アマン京都」と「ロク キョウト LXRホテルズ&リゾーツ」は京都の町の喧騒を離れ、自然の豊かさを楽しめる洛北に立つラグジュアリーホテルです。地元の食材を使った人気のアフタヌーンティーをお届けします。
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自然と溶け合う最先端リゾート
バワの遺伝子、今に継ぐ壮大な自然をまるで我が家のように感じられるスモールラグジュアリーなリゾートが国内でも増えています。その発想の源泉をたどると、20世紀のもっとも偉大なアジア人建築家といわれるスリランカ出身のジェフリー・バワに行き着きます。
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「世界にひとつ」の職人技
日本で受け継がれ、華やぐエルメスのスカーフのプリントを手がける工房が京都にあるのをご存じですか? 糊を染料とするマーブルプリントという技術を、世界で唯一、守り続けている工房です。デジタル化が進むファッションの世界で、希少な手仕事があらためて注目されています。
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ミュンヘンの現代ジュエリー祭 日本人作家も活躍
コンテンポラリージュエリーをご存じですか? 宝石が中心のファインジュエリーと違い、プラスチックやガラスなど自由に素材を使い、アート的な感覚で楽しめるジュエリーです。欧州の中心地、ミュンヘンで行われたジュエリー祭をリポートします。
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運命のカヌレ 来年80歳、フランス菓子職人・河田勝彦さん
東京・尾山台でパティスリー「オーボンヴュータン」を開く河田勝彦さん。日本のフランス菓子界のレジェンドとして知られ、80歳が目の前の今も朝7時半から厨房に立ちます。「フランス菓子でやっていく」と決心したきっかけは、ボルドー地方の素朴な郷土菓子・カヌレでした。
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自然が描く地図「流域」
地域の食、歴史再考のヒントに長野県松本市の複合施設「松本十帖(じゅうじょう)」のレストラン「三六七」。店名は千曲川(新潟県内で信濃川と名を変える)の全長367キロメートルに由来し、流域の風土や文化、歴史を、現代の食で表現することを目指しています。白樺の樹液のゼリーから佐渡沖の魚料理まで。ディナーコースではどんな料理がいただけるのでしょう。
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ルネ・ラリックの軌跡 ガラス
作品生んだ、仏アルザス探訪ジュエリーとガラスの作品で知られるルネ・ラリックの足跡を訪ねて、ドイツ国境に近いフランス・アルザス地方を訪ねました。ラリックが暮らした館は「ヴィラ・ルネ・ラリック」と言う名のホテルに生まれ変わり、ミシュラン2つ星を持つレストランも備えて、国外からのゲストも多く訪れています。
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「機械式時計は廃れず」
パテックフィリップ社長に聞くアップルウオッチなどのスマートウオッチが人気を博していますが、今後も「機械式時計は廃れない」と、パテックフィリップのティエリー・スターン社長は自信を見せます。スイスの高級時計、そしてパテックフィリップの強みはどこにあるのか、ジュネーブでインタビューしました。
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高級時計の王国スイス
ブーム支える精緻な技と発信力パテックフィリップやロレックスなど、スイスにはきら星のごとく世界的な高級時計ブランドがひしめきます。400年以上の長きにわたって機械式時計の技を磨きあげ、職人たちの手で受け継いできました。高級時計の王国はどのように築かれたのか。その秘密を現地で探りました。
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鳥と人の新しい関係
身近な観察が導く共生の未来新型コロナウイルス禍をきっかけに、人気が増しているバードウオッチング。富裕層の趣味でもあり、鳥を見るためなら時間とお金は惜しまないという人たちが世界各国を旅しています。発祥の地である英国では鳥は指導者層にとって必須の教養といわれ、チャーチル元首相も愛鳥家だったそうです。
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ビンテージマンションの育て方 名作物件から学ぶ価値
東京・広尾の広尾ガーデンヒルズや秀和レジデンスなど、何十年と築年数を重ねても資産価値が落ちず、「ビンテージマンション」と呼ばれて魅力を増している住まいがあります。まるでワインや車のように愛される理由とは。
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ブルガリがホテルを持つ理由「ブランドのショーケース」
2023年4月4日に東京・八重洲にオープンした「ブルガリホテル東京」。ブルガリグループの副社長で、ホテル部門の責任者を務めるシルヴィオ・ウルシーニさんのインタビューです。ブルガリはなぜ八重洲のビルの高層階という場所を選んだのでしょうか。
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ソースあってのフランス料理 星付きシェフが東京に開店
「素材を生かした軽やかな味わい」が隆盛のフランス料理界にあって、「ソースあってのフランス料理」と言い切る神楽坂「レテール」の伊藤良明シェフ。クラシックなフレンチを現代に融合させる星付きシェフの技とは。
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こんにちは、新しい日本のお茶 和紅茶や茶畑ツアー芽吹く
標高390メートルの茶畑にしつらえられた空間「茶塔」で、茶農家がいれてくれるお茶を飲む。500年以上前にお茶の栽培が始まったとされる佐賀県嬉野市で行われている「ティーツーリズム」のひとつです。
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アカデミー賞「エブエブ」衣装デザイナー 日本との縁深く
2023年の第95回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、主演女優賞など最多7部門を受賞した映画「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」、通称「エブエブ」の衣装デザインを手がけた日系アメリカ人、シャーリー・クラタさんにロサンゼルスでインタビューしました。彼女の感性に影響を与えた日本のファッションとは。
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高級アルパカで作るニット
南米先住民への思い寄せて南米ペルーやボリビア産の高級アルパカを使ったニット製品で知られるブランド「ザイノウエブラザーズ」。広告も打たず、シーズン末に値下げもしないのに、毎年ほぼ完売します。
作っているのはデンマーク生まれの日本人兄弟。「ファッションで世界を改革する」という大きな目標を掲げる2人の情熱は、ファッションにおけるSDG’sを考えさせてくれます。 -
暮らすような温泉旅「湯治」
日本型バカンスに熱気「ウエルネス」という言葉をご存じですか? 心身が健康であることを意味し、健康を目的にする旅は「ウエルネスツーリズム」と呼ばれて世界的に関心が高まっています。欧米からの訪日客に人気の高級リゾート・アマンが手がけた三重県志摩市の「アマネム」など、日本型ウエルネスの今をお届けします。